初等部 園長・校長コラム「風」

風Ⅱ-114 美術展

1年生の子どもたちといっしょに鑑賞をしました「美術が好きになった!」「これっ、2年生になったらつくりたい!」などの声をききました兄弟の作品、友だちの作品、5年生のパートナーの作品、その良さを見つけています

 全園児・児童の作品を展示してみていただく美術展は、1年おきに桐朋幼稚園・桐朋小学校(初等部)合同で行う行事です。

 幼稚園では、「表現を楽しむ」ということを実感できるような試みを展開しています。造形的な表現活動において、素直に自分の思うように表現していいのだという感覚をたっぷりと味わい、さらに表現することが楽しいと思えるようなテーマ遊びや活動を実践しています。もう一つ重視していることは、『表現する気持ち』と『生活』との結びつきです。生活の中から表現してみようというテーマを見つけたり、造形的な活動で経験したことが日々の遊びに繋がっていくことがあるからです。今回の美術展の展示物は、子どもたちが『表現を楽しんだ』ものです。制作の途中経過及び、完成した作品を展示します。

 小学校では、美術の授業のなかで制作したものの中から、一人ひとりの「描く力」「つくる力」をみていただくのにふさわしい作品を子ども自身が選んで展示します。日々の授業では、子ども一人ひとりが完成に向けてめあてを持ち、誠実に取り組むように声をかけています。
 展示されている作品の中から、子どもたちの制作の様子や話し声が伝わってくるような美術展ができればと願っています。 
 1年生【かく】◇画用紙のへんし~ん ◇金魚鉢と金魚 ◇とうもろこしを描こう ◇ローソクで描くあじさいと雨 ◇土の中の動物や虫のおうち ◇元気良く踊った荒馬 ◇ローラー遊び・〇〇がいっぱい ◇え・かきぞめ 1年生【つくる】◇とくべつランチ ◇おいしいおやつ ◇モンスターのパペット ◇森のゆうえんち ◇おりもの 
 2年生【かく】◇きれいな海のきれいな金魚 ◇消防車がやってきた ◇見て描くトノサマガエル ◇花笠の踊り 2年生【つくる】◇ねんどのけもの ◇空想の動物とお家 ◇おりもの(マフラーを織る)
 3年生【かく】◇いろいろこいのぼり ◇この木なんの木? 空想の木 ◇見て描くザリガニ ◇物語を聞いて~十二支の始まり 3年生【つくる】◇粘土 オリジナルうえ木ばち ◇たのしい屋台 ◇木工作「ギコギコトントン動物園」
 4年生【かく】◇樹のある風景(フロッタージュを活かして) ◇消防自動車がやって来た! ◇一版多色刷り木版画・「生きものたちの不思議な世界」 ◇カエルの散歩 4年生【つくる】◇引きだして作る生きものの形 ◇世界にひとつのオリジナル黒板 ◇ふくろを織る
 5年生【かく】◇窓の向こうの世界 ◇木版画 好きな動物のいる風景 ◇エイサーを踊ったよ ◇秋を見つけて 5年生【つくる】◇木工作 写真立て ◇魔よけのかお ◇将来の夢ボックス ◇絵を織る
 6年生【かく】◇私の好きな詩や物語の挿絵 ◇空想して描く「いろいろな表現方法を使って」 ◇思い出の校舎 ◇鉛筆のデッサン ◇思い出の一場面を描く ◇見て描くシクラメン 6年生【つくる】◇粘土 壺 ◇動く紙工作 ◇一枚の板から・私の宝箱      〈2016年度 美術展案内より〉

 美術展の会場づくりでは、パネルや机運びなどで、高学年の子どもたちが活躍してくれました。パートナーの低学年の会場づくりなども、高学年の子どもたちがすすんで進めてくれました。

風Ⅱ-113 一人ひとりが育つ場を豊かに

21日、幼稚園でお餅つきをしました保護者の皆さん、お世話になりましたばら組の皆さんは、とってもたのしみにしていたのに、参加ができず残念でしたお父さんたちもたくさん来てくださり、ありがとうございました

 初等部では、数年間に渡り、よりよい保育を願って取り組んでいます。
 12月、幼・小研究会において、私たちが大事にしている生活、活動(学習)を学びました。その一つに、一人ひとりの違いを大切にしながら、かかわり合い、自分の気持ちや考えを伝え、他者の気持ちや考えを理解すること。そして折り合いをつける体験を重ね、自分を成長させていくことがあります。また、幼・小の教員でいろいろな園を見学させていただき、「五感を育む・体験から培われる知力・友だちと繋がる・やりたい思いが膨らむ」など、保育や環境について学んできました。
 12月27日、千葉県にある和光保育園を見学させていただきました。5歳児が部屋に劇の大きな舞台を作っていました。子ども一人ひとりが安全に電動ドライバーを使い、舞台を固定します。その集中力や満足感、誇らしげな様子を見ました。その仕事の様子を下の学年の子が見ていました。1月の研究会には、和光保育園の鈴木園長(全私保連 保育・子育て総合研究機構代表)と関東学院大学の久保さん(桐朋幼稚園の共同研究者)が来てくださいました。その後の劇活動について尋ねると、何の劇にしたいか各自好きな本をもち寄って話し合ったそうです。そして、選ばれた本で役割を話し合い、台詞を決めるなど、子どもたちとすすめているそうです。子ども一人ひとりが社会の主人公として根っこを育てる保育について、他園より学ぶことがたくさんあります。

 2018年度より、幼稚園教育要領が新しくかわります。幼児教育の鍵と言われている「非認知能力(スキル)」の内容がたくさん盛り込まれるでしょう。認知能力と違って目に見えにくいのですが、目標や意欲、興味、関心をもち、粘り強く、仲間と協調して取り組む力や姿勢を大切にするものです。「非認知能力」の育ちが生涯にわたり生きる力に繋がることをアメリカの研究者は実証しています。このような力や姿勢をこれまで大切にしてきたと考えます。今後も研究、研修を重ねて、子どもが育つ場を豊かにしていきたいと考えています。

風Ⅱ-112 命の尊さを感じて

卒業アルバムの写真撮影「自分の思い出の場所」園庭の子どもたち すばなし桐の皆さん、1年間ありがとうございましたテラスでの子どもたち粉雪の降る寒い中でのお米とぎ、たいへんでしたね部屋やテラスではこまがはやっています木を切る作業をじっと見て

 6年生の子どもたちと「自分の誕生~かけがえのない命~」の取り組みをしています。取り組みを通して、自分自身の命の尊さを感じてほしいと願います。
 冬休みに、
○自分の誕生について(生まれるまでのこと、生まれた時の様子、名前の由来、はじめての○○など)調べてもらいました。
○へその緒、母子手帳、生まれた時の写真やはじめて○○した時の写真などを探してもらいました。
 保護者の方へ協力をお願いしました。子どもが聴きたいこと『お腹にお子さんの命が誕生したことがわかった時のこと』『それ以降、食事の変化はなかったか』『食事や通勤などで気をつけたことはあったのか』『お腹を蹴ったことがわかった時のこと』『生まれそうになった時の様子や生まれる直前の出来事』『生まれた瞬間の様子』『はじめて家に来た時のこと』『しゃべった時のこと』『歩いた時のこと』『病気やケガで忘れられないこと』『よく手にしていたもの、よくやっていたこと』など、いろいろな質問にこたえていただきました。思い出の写真や洋服や靴などついても話をしてもらった子もいました。ありがとうございました。子どもたちにとって、かけがえのない命について感じる機会になったと思います。

 子どもたちがまとめたものからです。
〈母の日記〉
 明日はいよいよ出産。赤ちゃんが元気で無事に生まれてくれるかだけが、とても心配。男の子でも、女の子でも、ただただ健康に生まれてきてほしいの。とにかく元気に産んであげたい。神様、お願いします。私達に元気な赤ちゃんを抱かせてください。

 先生が「力を抜いて、もうすぐ赤ちゃんが出てくるよ。」と言った気がする。そして、「もうすぐですよ。」「出て来た。」と先生たちの声。私は思わず「お願い、泣いて。」と叫んだ。「はい出てきたよ。」と先生。そして待ちに待った赤ちゃんの声。その後も続く泣き声…よかった。泣いてくれている。「おめでとうございます。」と女性の声。先生が「どっちかな?」と聞くと「女の子です。」と。よかったと思うと涙があふれた。麻酔の先生がふいてくれたが止まらず、肩まで流れてきた。

〈生まれるまでのこと〉
 私を授かる前、母のお腹に三回赤ちゃんが来たけど、上手く育たなかったから、私の誕生を親せきのみんなが喜んでくれた。
私が生まれるまでのこと。家から二時間かかる病院に通っていた母。妊娠がわかり受診すると約一センチの胎のうを確認できた。この時母は(成長することを願うばかり、不安は消えないけど頑張るしかない)と思ったらしい。/一週間後受診すると胎のうは二センチになっていて、その中に白く見えるところがあり、先生に、「赤ちゃんになるところだよ」と言われたそうだ。このころより、買い物、ゴミ出し、部屋のそうじなど、家事全般は父の仕事。次の受診時、小さかった白い点は0.8センチになっていた。先生は、「なんとなく心臓の動きがわかるかな」と言っていて、母は安心したそうだ。実際に心臓が動いているのを見た時、感激し、涙が出たと言っていた。父も大喜びし、母に「頑張ろう」と言ったそうだ。

〈ぼくの誕生!!〉
 〇月〇日の真夜中に病院に行きました。破水してしまったけれど、無事に八時間二十五分かかり生まれました。母はぼくが生まれてすぐ、人生初のうれし泣きをしたと言っていました。父はすごくうれしかったし、まだあまり実感がないと言っていました。/ぼくが生まれた時の体重は二千四百六十六gで、身長は四十七・五㎝、胸囲三十一・五㎝、頭囲三十三㎝でした。これを聞いて、小さくて軽いと思いました。もう少し後にうまれたら、もっと大きかったのかと思いました。/(中略)ぼくの弟を母が生むとき、立ち合い、すごく大変そうなのを見て、この時間の倍かかってぼくを産んでくれたのを知ってすごく大変な思いをして産んでくれたんだなあ~と強く感じました。おじいちゃんおばあちゃんにとっても初の内孫で、とても喜んでくれたようです。

〈まとめ〉
 今回、自分史をまとめるために自分の生まれた頃の話を家族に聞いたり、僕が小さかった頃のたくさんの写真を観てわかったことがあります。それはどの写真を見ても、僕を囲む家族が皆、笑顔で写っているということです。僕の誕生をとても楽しみにしてくれて、そして元気に生まれてきた僕を囲んでいる家族の顔は皆、とても嬉しそうで、本当に喜んでくれていたんだということがとてもよくわかりました。僕のことを大切に抱っこしていたり、僕の顔を見ながら笑顔になっている家族の顔はとても幸福そうに見えます。僕はこんな風に家族や周りの人たちに愛されて、大切に育ててもらったのだと思いました。

風Ⅱ-111 新しい年を迎えて

6年生『新しい年に向けて自分が思っていることを書こう』3学期始業式 5年生のリコーダー演奏「パッヘルベルのカノン」始業式では、調布警察署の方より交通安全の話をしていただきました2学期終業式 3年生のリコーダー演奏幼稚園ゆり組 大切なこま園庭のレモン理科園・しぜんひろば委員会の子どもたち落ち葉のふかふか絨毯は気持ちいいですね

 2017年がはじまりました。今年もどうぞよろしくお願いします。
 冬休み、送っていただいた年賀状にはたくさんの願いが書かれていました。
「竹馬3段まで行きました」
「とびばことなわとび がんばります」
「こ年はサッカーがうまくなってシュートをきめたいです」
「私は3年生になり、いろいろなことができるようになりました。いつかみてほしいな」
「ぼくは4年生の音楽会にむけてリコーダーをがんばりたいです」
「4月のクラスがえがドキドキ楽しみです」
「今年は五年生になります。団活動と委員会活動が楽しみです」
「6年間弱ありがとうございました。小学校生活の残りの時間を、大切にしたいと思います」
「今年は中学生になり、新しい生活がはじまるのが楽しみです」
「小学校で学んだことは中学校でとても役に立っています」
「高2が最後の文化祭になるので、新体操部の発表を頑張ります」
「昨年30歳になりました。益々成長出来たらと思います」

 願いを教えていただきながら、新年の願いを大切に行動していきたいと考えました。小学校では、1学期に各クラスより出された願いを、子どもたちといっしょに力を合わせて実現したいです。「上級生が下級生を守る、楽しい学校にしたい」など、願いをかなえるために、意識して毎日を過ごしていきたいと思います。願いの実現に向けて取り組み、自分なりの変化、成長したことをとらえてみること、うまくいかなくても過程の努力を認められることなども大切にしたいです。
 今年も、人や物に触れる体験をだいじにして、わくわく、どきどき感いっぱいのたのしい初等部(幼稚園、小学校)にしたいです。「子どもがもっている自ら変わる力、子どもの問いを励ましあう」こと、「丁寧にその子その子のもち味を引き出すように援助する」こと、「一人ひとりに丁寧にふれ合って、子どもも教師も育ち合える」ことを大切に過ごしていきたいと思います。

命を守る、地震に備える
 冬休み、茨城県北部を中心に強い地震(震度6弱)があり、東京も揺れました。地震と火山活動が活発な日本で、いつ東京や神奈川でも大地震が起きるかわかりません。そのための備えや学びを続けていきたいです。登下校中や一人でいる時に、命を守るためにはどうするかを考えてみる、大地震の後には余震がある、通路の確保や火を止めるなどを知ることなどです。ご家庭でもよく話し合ってください。 
   こわい大じしんがきた      福島県 1年 舟田 理奈
 三月十一日、地しんがおこりました。学校の教室がガタガタ音がして、グラグラよこにゆれました。先生が、
「つくえの下にもぐって、あぶない。」
と言いました。みんなでつくえの下に入って、りなは学校がくずれちゃうよと思いました。ゆれが大きくて、友だちは泣いていました。
 シューズのまま走って外ににげました。校ていでみんな丸くなって、お母さん早く来てと思いました。お母さんが来て、ほっとしてなみだがでました。
 家にかえると、かいだんからしょくぶつの土がたくさんおちて、たなの本もぐちゃぐちゃになっていました。水が出なくて、トイレもおふろも入れませんでした。
 十四日の日、お母さんが、
「原ぱつがばくはつしたから、にげよう。」といいました。私は原ぱつって何って思ったけど、大へんなことだと思ってこわかったです。
 みんなであいづのじいちゃんの家ににげました。三しゅう間いました。雪がふっていて、すごくさむかったです。
 あいづの学校に行くかお話をしました。家ぞくみんないっしょがいいと、大すきだからなきました。
 四月に原町に行ったけど、先生のかおを見て、うれしかったです。親友はもどってなかったけど、みんながいてがんばれました。早く一小にもどって、思いっきりあそびたいです。 
 (福島子ども文詩集『地下水』第7号より掲載)
 この作文より、地震の怖さ、安心できる人や友だちがいること、生きていることのすばらしさを感じます。福島など大きな被害を受けた地域のことをこれからも考えていきたいと思います。(2017.1.10)

風Ⅱ-110 なんでも発表会

みんなとってもたのしんで発表を観ていたよたくさんの人たちが目の前にいて、どきどきしたかな朗読に聞き入りましたプレイルームいっぱいの人でした学校中で、さらにこまが流行りそうですたのしかったよ!手品もどうしてなのか不思議でたのしかったですね

 子どもたちの『なんでも発表会』に参加をしました。会場には、たくさんの1年生~6年生が集まり、発表する子どもたちにあたたかい声援を送っていました。上級生の発表に、憧れを抱いた子もいたと思います。友だちの表現をじっと見ていて、拍手を贈る子がたくさんいました。ぼくは、知らない曲やダンスを堂々と発表する子たちの姿にたいへん驚かされ、「凄い!」と思いました(私の小学校時代には考えられません)。
 児童会プレイルーム委員会主催の『なんでも発表会』は、事前にエントリーした3年生~6年生が出演します。今回、お話の朗読、ダンス、マジック、こま、ピアノ、バイオリン、リコーダー、ボイスパーカッションなど、いろいろな発表をしてくれました。
 1年生のクラス通信によれば、自分のパートナーが出てきた喜び、大好きなこまの時には、身を乗り出して観いっていたなどと書かれていました。「たのしかったぁ!!」と、帰りの教室で話していた人もいたそうです。上級生のすばらしさに触れる機会となったようで嬉しいです。
 発表会には、司会、音楽、照明、誘導、カーテンの開閉など、たくさんの仕事があります。プレイルーム委員の子どもたちはたのしんで、一生懸命にすすめていました。
 職員室に戻り、過去の初等部通信を見ました。そこにあるのでは、2008年度版が一番古いものでした。読むと、「今年も(なんでも発表会が)行われます」と書いてありました。いったいいつ頃から自主的なたのしい発表が行われてきたのか、どんな発表があったのかなど、今度調べてみたいです。

 高学年になると、児童会活動がはじまります。自分たちで学校を運営し、異年齢の集団をつくることを大切にしています。自分たちの思いを、自分たちの手で実現していくなかで、高学年の子どもたちは自信や自尊感情を培います。そして、そこでの異学年との交流が、低中学年の子どもたちのモデルとしての高学年像を示すことにつながります。このような活動を体験して、自分自身が主人公になって社会に参加していくことの根っこを育んでいきます。

風Ⅱ-109 園庭開放

すすんで掃除を。どうもありがとう落ちてきた葉っぱをとることができた寒くたって水と砂あそび(園庭の様子)小学校の先生に繩をまわしてもらって嬉しかったねいいもの・おいしそうなものをつくっています先生の上にのっちゃうぞ。ひっぱるぞ。たのしいなあ

 子どもたちはいっぱい遊んでいるでしょうか? 遊んで、好奇心、満足感や達成感、感動、自分や他者への信頼や安心などを育んでいるでしょうか? 
 子どもたちの育つ環境が変化し、幼児期、児童期に大切な、ゆったりとした時間の中で、心身を使い、人とかかわり、おもいきり遊ぶ経験などが少なくなってきています。桐朋幼稚園では、降園後、園庭開放を行い、子どもたちが少しでものびのびと遊べるようにしたいと考えてきました。
 
 園庭開放に参加してくださっているM先生よりお話を伺いました。
 子どもにとって園庭開放は、「安心できる、自由さがある、お互い知っている仲間がいる、少人数である、指示をされない、人と合わせないでよい」など、いろいろと子どもにとっての意味があることを具体的に教えてくださいました。友だちと遊び、年下(兄弟)と交わり、自分の親だけでなく他の親とも関わるなどの良さも見られるそうです。M先生は、子ども一人ひとりの自由さを大切に見守り、関わっているそうです。
 遊びの質や内容では、M先生が入ることで「遊びが膨らむ(子どもが初めて出あう遊び―落とし穴、ジェスチャー対戦、わらべうたなど、M先生の声かけで遊びが膨らむなど)」そうです。遊びの文化を分かち合い、たのしむことはとても大切なことだと思いました。〈もうじき恒例の小学校「昔あそびの会」があります。〉
 子どもが遊んでいる傍で保護者同士が話したり、子どもと積極的にかかわる姿が見られるそうです。「父が娘に鉄棒の技を見せる」、「小さい子もいて、じっくり砂場で遊びこむ」、「お母さんも走って、とプレイデーの後で一緒にリレーをしていた」ことなど、素敵な場面を話してくれました。保護者の方の「優しい目」を感じられてきたそうです。また、M先生の子どもへの関わり方を見ていろいろと感じられたり、思っていることをM先生に話される方もいるそうです。
 他の児童遊園、遊び場では思い切ってやれないことも、自由にやれる良さがあると教えてくださいました。
 

 

風Ⅱ-108 園舎の改築、りんごの木の会 創立30周年

プレイルームで11月誕生会。先生からのお話プレゼント丸正の皆さん、お世話になり、ありがとうございましたいろいろなところを見せていただきました。地下にも案内していただきました11/24 54年ぶり11月の積雪自然ひろばに雪が積もり、いつもと違う遊びができてとっても嬉しそういっぱい集めて、その上に飛び込むぞ! たのしみ~

園舎の改築
 桐朋幼稚園は、2017年度より4歳26名保育(これまでは40名)にかわります。そして、2018年度より3歳26名を迎え、3年保育となります。
 幸せな子ども時代のための幼稚園として、子ども一人ひとりが現在(いま)を充実させて生きること、その子らしく生きることを大切にしていきます。
 2017年4月に向け、桐朋幼稚園の改築Ⅰ期工事(春休み)を行います。内容は、①現在使用している幼稚園プレイルームを4歳児26名の部屋へ ②現在の幼稚園図書室を遊びや活動で大事な幼稚園プレイルームへ ③現在の教員研究室を子ども図書室へ です。

 桐朋幼稚園は、1955年(昭和30年)よりはじまりました。当時、園舎と校舎は一緒でした。1957年(昭和32年)、現在の短期大学の場所に独立した園舎を建てました。バラのアーチ門、園庭は桜が40本も植えられていたそうです。1969年(昭和44年)、現在の幼稚園園舎と小学校低学年校舎を造りました。それから47年間大切に使ってきました。
 ばら組、ゆり組の皆さん、今使っているプレイルーム、図書室での活動や遊びをたっぷり楽しんでください。4月よりかわるのをたのしみにしていてください。

りんごの木の会 創立30周年
 「子どもたちに明るい未来を」と願い活動されてきた皆さん、おめでとうございます。12月3日(土)、記念の集いでお会いするのを楽しみにしています。
 りんごの木の会発足当時のPTA機関誌「わかぎり」(1986年3月号)を読みました。1971年『私の戦中記』、1972年『私の教育体験記』の2冊(わかぎり編集部発行)の再版を保護者の方が願い、PTAで検討し、「『平和』のために『子どもたちの明るい未来のために』過去から学び、現在を知り、未来へ向けて考えていきたい。母として、父として、人間としてどう生きていけばよいかをともに学び、語り合い、それを本にまとめていきたい」と決まったことなどが書かれていました。その再版委員会の名称が「りんごの木の会」(子どもたちに明るい未来を)でした。
 保護者の方の願いが、「全世界が核戦争の危機に脅かされて、地球の未来が信じられなくなっている時代です。でも自由と平和と希望の『りんごの木』を皆で植え続けたい」でした。現在はどうでしょうか。植え続けなくてはならない世界なのではないでしょうか。
 昨日は、りんごの木の会主催の映画『うまれる』をたくさんの保護者の方と観ることができました。命のすばらしさを感じ、心がふるえました。皆さんの心のふるえを感じました。よりよい未来を築くために、今後も学びあいたいと思います。
 30周年、おめでとうございます。(11.30 初等部通信に掲載。一部加筆修正をしました)

風Ⅱ-107 創立記念日

全校集会全校で歌おう『飛んでけ ぼくの飛行機』みんなの声の木初等部グランドとっても上手な大繩とびでした。入れてもらったのですが、すぐにひっかかってしまって…園庭いっぱい集めてのおたのしみしぜんひろばで大きなカエルを発見5年生の作品

 11月20日は、初等部(桐朋幼稚園と桐朋小学校)の創立記念日でした。18日(金)、小学校では全校子ども集会の中で、創立記念日について話をしました。

 全校子ども集会では、『2016年 みんなの声の木』に寄せられた各クラスの願いについて、各委員会の取り組みが話されました。実現できたこと、取り組みの途中であること、これから実現できるように取り組んでいることが語られました。たとえば、「優先日が守られていなくて、あぶないことがある(6西、4東、4西、2西)」について「中休みの見回りに取り組んでいる」が話されたり、「第4(体育室)のボールのかたづけをしない人が多い」について「言われなくてもバスケットのボールを片付ける」取り組みをしていることなどが話されました。『みんなの声の木』には、取り組みの花びらがついています。そして、みんなの大切な願いである「上級生が下級生を守り、平等でたのしい学校にする」という願いを、みんなで実現していこうと呼びかけました。

 その後、創立記念日について、つぎのような話(加筆しています)をしました。桐朋小学校は、11月20日、61回目の誕生日を迎えます。K先生と同じ年になります。戦後にできた東京の私立小学校の中で、19番目に誕生しました。
 「桐朋」の名前の由来も話しました。桐朋学園は、1947年4月、教育基本法、学校教育法の施行と同じ年に誕生した私立学校です。「桐」は、東京高師と東京文理大(後の東京教育大学)の校章、シンボルで「戦後の新しい教育のあり方を探究していきたい」と願いが込められています。「朋」は仲間、友だちという意味です。教育基本法の精神「生徒一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸張するという、ヒューマニズムに立つ『人間教育』」を教育の基本理念に据えています。
 その後に、1、2回生の先輩たちの遊びを紹介しました。自分たちで工夫しながら創る遊びが多くあったことや昨年の創立60周年のお祝いの時のようにみんなで昔遊びをしてみようと呼びかけました。
 その後、幼稚園に行って、「11月20日は、61回目の誕生日です。みんなでいい幼稚園にしていこうね、友だちを大切にしていこうね」という話をしました。そして、「11月20日日曜日は、みんなでお祝いをしてください」と話しました。

 初等部の誕生は1955年。幼稚園から大学までつながって、一人一人を大切にした保育、教育を実現したいという学園の願いから創られました。その保育、教育は、目の前の子どもを原点に、『創造』、『改革』、『試行』を重ね、「日々新しい教育を創り出す試みを」続けています。

 11月20日、創立記念日と「子ども権利条約」が採択された大切な日に。

風Ⅱ-106 桐朋幼稚園の徒歩通園

「だ・る・ま・さ・ん・が~」 園庭での様子…ころんだ」で、ぴたっ順番を決めていますあつい、あつい…ぴたっと とまれるよ畑でつかまえたんだ何かいるかな? 自然ひろばぴかぴか どろだんご。夢中になる子がたくさんいます 

 寒い季節にむかいます。
 新しいであいを徒歩通園で味わえるといいですね。

 桐朋幼稚園では、子どもと親や親密な大人との徒歩通園(以下、徒歩通園)を大切にしています。
 他の園では、園バスの使用や自家用車の使用も多くみられます。保護者の負担を減らすこと、園児の負担を減らすことなど、いろいろな理由があると考えます。

 桐朋幼稚園で、徒歩通園を大切にするのはどうしてでしょう。
・子どもと親や親密な大人と同じ時間を過ごし、対話する機会を大切にしてほしい
・自然や社会を感じ、触れ合う機会を大切にしてほしい
・四季の変化や温度差に触れ、感じる機会を大切にしてほしい
・抵抗力や耐性を身につける機会を大切にしてほしい
 子どもは、大人や自然、社会に触れ、感じ、学び、身体を健康に育んでほしいと願います。
 このような理由から、徒歩通園を大切にしてほしいと考えています。

 ばら組(4歳児クラス)の保護者の方からは、2学期に入り歩くのが慣れてきたこと、逞しくなってきたことを聴きました。ゆり組(5歳児クラス)では、2年間続けてきたことで、体力がついたことを聴きました。
 園に来る時には、植物の成長に気づいたり、葉っぱを集めてみたり、虫などを捕まえてくる子がいます。玄関で、その子の感動に触れて心があたたまります。帰りには、職員室前の2年生が育てた大きなひまわりを見たり、土にいるだんご虫を見つけたりしています。他にもたくさんのであいがあります。
 先日、保護者の皆さんが書かれたすてきな『あのね 2016』の中に、登園時の親子の会話が載っていました。
 
 ゆり組に進級してようやくパートナーさんに会えた娘。
 毎日かわいいと大はしゃぎ。
 そろそろパートナー活動に慣れてきた
 ある日の帰り道。
  ふと、母親のような顔でつぶやいていました。
  子育てってね……
  すごおーく楽しいけど
  ちょっとだけ大変!!
   わかるよ。すごーくわかる。(母)

 このようなすてきな時間を味わえる良さもあると思います。
 以前、雹が降った時、突然の大雨の時には、商店街の方から中に入ってしばらく待つといいですよ、どうぞと声をかけていただいたことや他にも困った時にたすけていただいたことなど、地域の方のやさしいお気持ちやご行為に触れた喜びも聴いたことがありました。

 徒歩通園のたいへんさもたくさんあるかと思いますが、良さもたくさんあります。
 これから寒い季節を迎えます。寒い季節も、たくさんのであいを味わってみてください。

 1学期の通園指導を終えての手紙には、次のことを書きました。
 2年間の通園の中で、大変なこと、苦労することもあるかと思います。しかし、同じ道を通うからこそ見えてくる、子どもの成長を感じる場面もあることでしょう。 
 親子でのちょっとした楽しみを探してみるのもオススメです。どんな草花や鳥に出会えるかと地面や空を眺めてみるのも楽しいでしょう。四季の季節を感じながら、どうぞかけがえのない2年間の貴重な親子の時間を過ごしてみてください。

風Ⅱ-105 広島修学旅行に行ってきました

『おこのみ村』ではグループごとにお店を選び、おいしい食事をいただきました爆心地 島外科。当時の様子を聴き、想像しました被爆地蔵を触わると、ざらざらとツルツルのところがあり、熱線の被害が伝わります平和への願いをこめて鐘をつきました路面電車に乗りました。こうした電車も走っていました宮島。厳島神社に向かう道に鹿がたくさんいました『むさし』では、とてもおいしいおむすびとうどんをいただきましたバーベキューをたのしみました大久野島には、うさぎがたくさんいました

平和を希求する
 広島修学旅行のはじまりは、1996年。以来、今年で21回目です。現地に行き、直接見聴し触れて学ぶことはとても心に響きます。ひろしま被爆体験継承の会の久保浦寛人さん、大久野島毒ガス資料館長村上初一さん、被爆証言の会原廣司さんら、たくさんの大切な方たちと出会え、これまで続けてくることができました。
 今回の様子を少しお伝えします。広島平和記念資料館では、被爆者の遺品や写真、被爆資料などをじっと見ている子どもたちでした。平和公園をグループでまわった時には、原爆死没者慰霊碑近くの「平和の灯」の前で、平和ガイドの方から「この灯は台風などがきても消えません。でも、いつか消したいと考えます。それはいつでしょう」と質問を受けました。いつだと思いますか? 被爆したアオギリの前では、「もう何十年も生えないと考えられていたのに、次の年の4月に芽が出た。広島の人たちはそれを見て、生きる勇気や力をもらった」という話を聴きました。
 今回証言をしてくださった伊藤佐津子さんは、当時小学6年生でした。小学2年生の時から「戦争がはじまり、美しい音がなくなりました。遠足、発表会や学芸会など楽しいことがなくな」ったそうです。その後食糧難となり、グラウンドを耕し芋を植えたこと、学びが戦争を中心としたものへなっていく様子、8月6日原爆投下の日の様子、次の日から通っていた学校が救護所となり、たくさんの兵隊さんを伊藤さんら6年生が「面倒をみる」ことになり、とても怖かったことなどを話してくださいました。
 現地で直接人や物に触れ、自分の気持ち、考え(感性、知性、想像力など)などを大切にしてまとめをし、自分を創ってほしいと考えます。それから、保護者の皆さんや別の学年の人たちに伝えていくことなども取り組んでいきたいと考えます。 

緊急地震速報が鳴り響く
 21日(金)、原爆供養塔、原爆の子の像などをめぐり、平和記念資料館見学を終えた午後に宮島へ渡りました。厳島神社に向かう途中、緊急地震速報が鳴り響きました。一瞬、緊張が走り、身構えました。鳥取県で大きな揺れという内容でしたのでどれ程揺れるのかと心配になりましたが、感じない子も多数おり、混乱はありませんでした。
 夕方宿に着いて、震度4の揺れだったと聞きました。館内を点検し、何もなかったそうですが、夜に余震が心配だと言われました。ニュースを見て、被害の大きさを知り、東京の保護者の皆さんは、さぞ心配されただろうと改めて思いました。避難経路、緊急放送が夜遅くに入る可能性などを子どもたちと確認しました。

ゆり組(5歳児)の子どもたちと
 25日(火)、ゆり組の子どもたちから、「いつ帰ってきたの」「旅行、たのしかった」「飛行機で行ったの」「どんなところに行ったの」「広島って爆弾が落ちたところ」などいろいろと聞かれました。行く前、「小学校の6年生といっしょに、広島というところへ、4日間(指を折りながら)行ってきます」と言ったことを覚えてくれていました。家でも話してくれたのでしょうか。嬉しい気持ちになりました。「飛行機ではなくて、新幹線で行ったよ。神社とかにいろんなところに行ったよ。おこのみやきもおいしかったよ」などと伝えました。(初等部通信№11〈10月27日発行〉に掲載。内容の一部で、風Ⅱ-104と重複するところがあります)