初等部 園長・校長コラム「風」

風Ⅱ-125 委員会で掻堀

自然ひろばの川にいました自然ひろばの川の中に、おおきな根っこもありましただんだん水がきれいになっていきます大きなばけつにきれいな水を入れてみんなで運びましたちょっと休憩。子どもたちは元気です月曜日、水がきれいと、喜ぶ低学年の子どもたち

 6月10日(土)、理科園・自然ひろば委員会の子どもたちと6年生有志の子どもたち、先生たちで、自然ひろばの池の掻堀、清掃を行いました。
 午前から午後にかけて、ドロドロになりながら一生懸命に取り組み、月曜日の池の水はたいへんきれいでした。
 みなさん、どうもありがとうございました。

 掻堀、清掃は、ぜひやりたいという子どもたちの願いから実現しました。
 委員会を選んだ理由に、この活動をぜひしたいからという子もいました。また、昨年はこの委員会でしたが、今年度は違う委員会に入ったため、ぜひこの活動には参加をさせてほしいという子もいました。

◆自然ひろば委員の子どもたちの願い
 5、6年生の各クラスより、理科園・自然ひろば委員に選ばれた子どもたち。いろいろな願いをもって、毎週活動をすすめています。
 【一人ひとりの願い】より。
 「1~6年生が、楽しく安全に遊べる広場にしたい」
 「サマフェス。をがんばりたいです」
 「自然広場『花壇』プロジェクトの実行」
 「かい堀、池の清掃」/「池をキレイにして気持ちよく遊べるようにする!」
 「池の清掃を何か月間かやらなくても良いように、土曜日などに集まって、できるだけ念入りにまる一日使ってやりたい。」/「みんなが楽しく使えるように、川や理科園を掃除する。清潔にする。」
 「竹楓荘の所を楽しい場所にしたい。楽しい自然広場をつくりたい。」
 「ツリーハウスを登れるようにしたい。」など。
 子どもたちは、自分たちの学校をよりよくしていきたいと、理科園・自然ひろばの活動を通しても学校づくりをすすめています。

◆全校児童の願い
 プレイルーム前の願いには、クラスからのたくさんの願いが貼り出されています。自然ひろばにかかわることもあります。
 桐朋小学校は、一人ひとりが願いを持ち、みんなで話し合い、自分たちで(大人の力を借りて)学校をつくる活動を大切にしています。
 「自然ひろばと畑に、よく見える時計をおく。」(「後期やります!!」委員会)
 「池に石を投げないでほしい。」
 「生き物を増やす。」(考え中です。委員会)
 「理科園にもっと生きものがあつまるようなくふうをする。」
 「自然をいかした遊具をつくる。」/「ターザンロープをつくる。」
 「自然ひろばをどんなあそび場にしたいか考える。」(「全クラスに呼びかけます」委員会)
 これからも願いの実現に向けて、みんなで活動していきましょう。

◆掻堀の活動
 掻堀、清掃活動を計画し、実施しました。朝から集まって、みんなできれいにしていきましたが、なかなかたいへんな作業でした。顔まで泥だらけになった子もいました。
 前日より池の水を抜く、生き物を見つけとり出す、泥などをとり出す、石などをとり除き一輪車で広場の端っこへ運ぶ(途中で重くて一輪車を倒し、また石の載せる)など、みんなで力を合わせて困難なたいへんな事態も乗り越えました。すばらしかったです。
 月曜日の朝みると、透き通った水が流れていました。白い色の石や緑色の石など、きれいな石を見つけている子もいました。20分休み、1~3年生の子どもたちの喜ぶ声が響いていました。

風Ⅱ-124 1年生の様子(2)

1年生の教室より新しくひろがった自然ひろばより幼稚園の子どもたち

 5月27日(土)、学校説明会に参加をしてくださった皆さま、ありがとうございました。
 説明会では、1年西組担任の丸山さんより、1年生の様子をお伝えしました。その内容を掲載します。

 小学生になりたてほやほや1年生、かわいいですね。
 ランドセルに足が生えたように歩いてきます。長い子はバスに乗って電車に乗って、約1時間かけて登校するわけですから、学校に着くとヤレヤレです。そこに「さあ、朝のお仕度です、これは引き出しにしまいます、これはロッカーです。」と、先生に言われるわけですから、朝から大変です。よく頑張っています。
 そこで、朝の会ではちょっとホッとしてもらおうと思いまして、遊んでいます。音楽の時間に習ったじゃんけんゲーム♪ げんこつ山のたぬきさんや♪ おなかがすいたらグーグーグー、それから、手遊びで、♪これくらいのおべんとばこに、で、ありさんのお弁当やぞうさんのお弁当を作ったり、♪おせんべやけたかな、♪ずいずいずっころばし、いっせーのせ3! などを4人の班でキャーキャー言いながらやっています。
 月曜日などはお休みのことをおしゃべりしたい子が多いので、「スピーチ」をしています。一人ひとり前に出てもいいのですが、24人やってると時間もかかるし、子どもたちも飽きるので、これも班ごとです。この、うさぎの人形を「ぴぃぴぃ」これがその子のお話始めるよ、の合図です。「お休みの時に公園に行ったよ」とか「おでかけして、帰ってきて、お母さんがご飯作るの大変って言ったから、レストランで食べてラッキーだった。」など、思い思いに話すとまた「ぴぃぴぃ」と鳴らして、次の子に交代です。終わった班からその日のリーダーさんが宿題を集め、最近では詩のファイルを出し、習った詩をどんどん読み始めています。 
 「あっちゃん あがつく」のシリーズを暗唱したり、かえるやとかげを捕まえてくる男の子達が親しみを持てるように「かえる 谷川俊太郎」とか工藤直子さんの『のはらうた』から「ひだまり とかげりょういち」の詩を選んで少しずつ配っています。阪田寛夫さんの言葉あそびの詩「とんてんかんてん かじやのおっさん」もゴロがよくて楽しいですね。「勉強しなきゃ」「覚えなきゃ」というよりは「つい、口をついて出ちゃう」という作品と出会ってもらえたらいいなという思いです。
 文字学習については、一日一文字ずつ丁寧にやっています。
 4月のある日、朝の会が終わるころ、校長先生が宅急便を持ってきました。「なんだろう?」「あけてみて」みんなワクワクして箱に注目です。まず、巻物が出てきました。「きょうのべんきょう」と、書かれています。そして、つめきり、つみき…「あ、つの勉強?」でも次に出てきたのは、くつした。一気にみんなの顔が「ハテナ?」ですが、「あ、でもくつしたにも『つ』がつくよ!!」と、大発見。〈もじもじはかせ〉からのお手紙もあり、「つんつくせんせいといたずらぶんぶん」の絵本も出てきて、子どもたちも『つ』のつくものをたくさん言って黒板がいっぱいになりました。
 〈もじもじはかせ〉から毎日毎日宅急便が届き、朝の着替えが終わると、職員室まで「届いているかどうか」と確かめにやってくる子がでてきました。届いていると、「わぁーい!」と大喜びで抱えて教室までもっていき、時にはこんな小さな箱を5人くらいで抱えて、「あったよ~」と、みんなに知らせてボックスが開くのを楽しみに待っています。10日ほどすると、〈もじもじはかせ〉から「わしと勉強するのはもう最後、あとは先生とみんなで頑張れ」という長いお手紙が届きます。さみしそうな子どもたちに「お手紙書いたら?」と言ったものの、10枚くらいのお手紙が届くわけですが、〈もじもじはかせ〉もいろいろ忙しくて、なかなかお返事が来ないわけです。「もう忘れたかな?」という頃にふと「はかせからお返事が来てない!」と気がついた子がいまして、そうなると、毎日のようにまだかな~と、待っているわけです。「病気かなぁ」「旅行にいったんじゃない?」などと心配しています。はかせとしましては、大変心苦しく思っています。
 日本人が代々守り育ててきた素敵な日本語、奥深い日本語を知り、身につけていって欲しいと願い、各学年に応じて、作品選びや学習方法に工夫を凝らしています。
 「体を創る」ということも小学生の大事な仕事です。
 最近は本当に周りに安心して子どもが自由に遊べる場所がありません。公園もボール禁止、木登り禁止、また幼稚園によっては「たたかいごっこ禁止」「ケンカ禁止」というところもあるそうです。安全第一はわかりますが、子どもが本能的に持っている体の動きややってみたいことを受けとめる受け皿が本当にないのです。親がつききりで公園や運動系のお教室に連れて行かないと子どもの体が満足しない状況になっています。
 1年生の体育では、遊びながら少しずつ様々な経験をしてもらっています。体育室の体育では「忍者の修行」転がったり、腹ばいでくぐったり、飛び越えたり、飛び降りたり、細いところをそうっと歩いたり。一番好きなのはふわふわのマットにジャンプでダイビングです。グラウンドでは、肋木に登る、高鉄棒にぶら下がる、ボルダリングの壁にのぼる、のぼりロープに裸足で挑戦。先日、雨が降ったのでプレイルームでの体育になりました。氷鬼やケンケン相撲をしてから、マットを敷いてお相撲大会をしました。男の子も女の子も取っ組み合っていました。まだまだ腰が高くて、重心を落として踏ん張るという体の使い方ができませんが、今後、表現学習の民族舞踊の取り組みや器械体操などの学習を通しても身体の使い方を楽しみながら学んでいきます。
 入学して、まだ1カ月ほどですが、毎日頭も身体も心もたくさん使っている1年生の子どもたちです。子どもたちの興味や関心、「やってみたい」気持ちに寄り添って学びを創る教室にしていけたら、と思っています。

風Ⅱ-123 1年生の様子

1年生の体育の様子園庭での子どもたち芽がでた! 嬉しくなってたっぷり水をあげています新しくなった子ども図書室低学年校舎の美術室前

 5月13日(土)、学校説明会がありました。たくさんの方が参加をしてくださり、ありがとうございました。説明会で、1年生担任の武藤あゆみさんが話したことを掲載します。

【生活について】
 今年度も、1年生72名、元気に入学してまいりました。1年生、とてもかわいいです。制服がまだぶかぶかで、ランドセルも大きく感じます。入学して1ヶ月経ちだいぶ学校にも慣れてきた子ども達です。
 その子どもたちが、電車やバスを乗り継いでやってくる。6・7歳の子どもにとって、それは、それは、大仕事です。ちがう方面の電車に乗り間違えてしまったり、雨の日のバスの中はすごく混んでいるのですがつぶされそうになったり、5年生のパートナーさんにフォローしてもらいながら、登校してきています。本当に、6・7歳にしてがんばって通っている、よく来たねと、抱きしめてあげたくなります。
 先日も、うちのクラスの子が電車通学で、間違えて違う方面の電車に乗ってしまうということがありました。その子は朝の会をしていると、「おはようございます。おそくなりました。」と息を切らしながら教室に入ってきました。「どうしたの?」と事情をきくと、「今日、違う電車に乗ってしまったんだ。あっ!いつもと違う!降りなきゃって思ったんだ。」とみんなの前で言いました。「えらかったねぇ。よく来たねぇ。」と言うと、クラスの周りの子どもたちも「大丈夫だった?」「すごい!のりかえられたんだ。」と声をかけます。
 その子は、教室に入って来た時は不安そうで今にも泣きだしそうな顔だったのですが、みんなから声をかけられると、少し誇らしげな顔になりました。
 また、この学校には自然広場という広場があるのですが、そこに池があります。子どもたちは、かかる橋を渡ったり、石をつたって向こう岸に渡ったり。そこで、毎年恒例、池ポチャがおきるのです。池ポチャをした子は、びっくりしてそのまま固まってしまったり、泣き出したり…。最初は、私が「だいじょうぶだいじょうぶ。」と声をかけ、ビニール袋を用意してあげたり、着替えさせたりするのですが、だんだん慣れてくると、しっかりした姉さん肌の女の子たちが、たいてい私の代わりにお世話をしてくれるようになります。今年の私のクラスの子も池ポチャをしました。「先生!〇〇くんが池ポチャした~!」とある子が報告にきてくれました。私は、そのとき、別の子の対応があり、「では、そこにあるタオルとビニール袋を持っていってくれる?」と言うと、「わかってる!やっておくね。」と言ってそれをもって、着替えさせてくれたり拭いてくれたりしてくれていました。その子も、最初は泣き顔だったのに、教室に来る頃には笑顔になっていました。
 また、別のエピソードです。この学校は、どのクラスも学級通信を配布しているのですが、うちのクラスの学級通信「ぐんぐん」にも、時々エピソードを載せたりしています。その通信の一つを読ませていただきます。
 「一昨日、みんなのお支度の様子を見ていると、〇〇〇くんが体操服に付いているお名前ワッペンがなかなか取れずに困っていました。すると、それを見ていた◇◇ちゃんがさっときて、「取ってあげようか?」と声をかけ、取ってあげていました。心がほっかほかです。「〇〇〇くん嬉しいね。◇◇ちゃんありがとう!」嬉しくなり、声をかけました。
 ワッペンの体操服からの取り外しは、1年生にとっては一苦労な作業なのです。針があって、それを指に刺さないように体操服に付けるのもドキドキ、外すのもドキドキ。
 □□ちゃんは、「先生、取ってくれる?」と帰りの会のときに来ていましたが、少しずつコツを教え、手を持ちながら取り外しの練習をすると、ある日、「先生!自分でできた!!」と本当に嬉しそうに、満面の笑みで報告してくれました。またまた、心がほっかほかの場面です。
 ワッペン一つとってもドラマがあります。子どもたちのできた!に出会えたり、お友達とのやり取りの中でいろいろ感じ、学ぶ瞬間に出会えることを幸せに感じます。/できないことを、わからないこと、まちがうことをたくさん出せる安心した教室の中で、お互い助け合いながら、ほかほかのクラスにしていきたいです。」
と書きました。
 一見マイナスに見えるような出来事(電車を乗り間違えるとか、池に落ちてしまうとか、ワッペンができないなど)も、その子その子にとって、とても大事な経験・学びになると考えます。失敗したり、できないことがあったり、けんかしてしまったり、怒られたり。そして、そこから、励まされり、助けられたり、仲直りしたり、あやまったり。そういう経験、ひとつひとつがとても大事なのだと思います。
 ゆっくりじっくり、一人ひとりのひとつひとつのドラマを大事にして、それを周りの大人が見守り、時にはサポートしてあげる、そんな学級づくり学校づくりを大切にしています。
 
【学習について】
 次に学習についてです。まず、文字の学習についてお話します。今子ども達は1日一文字、ゆっくりと文字を学習しています。ある日、「もじもじはかせ」から宅急便が届きました。それを、校長先生が「武藤先生、もじもじはかせから何か届いていますよ。」と箱を持ってきてもらいました。みんなそれを聞いて「なんだろう?何が入っているんだろう?」とワクワクドキドキ。箱をゆすってみたり、中身を想像してみたり。
 そして、みんなの暑い視線が集まる中、ゆっくりと箱を開けてみました。中には、「くつ」「つみき」「つめきり」が入っています。「なんだろう?」みんなの頭の上には「?」がいっぱい。すると、ある子が「『つ』だ!みんな『つ』がつくよ!」と目を輝かせて言いました。そのあと、『つ』のつくものをいろいろ出し合います。
 文字と物とことばが結びついた学習が大事だと考えます。一つの文字から様々な情景や感情をくみ取り、子どもの体験を言葉にのせていく実践も大事にしています。
 先日、「い」を習った時には、こんな詩を作って子ども達と読み合いました。
「いいな いいな ○○って いいな だって △△なんだもん」
「ここに何入れる?」と問うと、いろいろ出てきました。
 いいな いいな こっくさんって いいな だって おいしいものが つくれるんだもん
 いいな いいな あいどるって いいな だってもてるんだもん
 いいな いいな じゅういさんって いいな だって どうぶつ かわいいんだもん
「じゅういさん って なに?」「動物のお医者さんだよ。」「私獣医さんになりたいの。」
そんな会話も盛り上がります。
 ワークやドリルだけの文字のおけいこでは、日本語の持っているリズムやことばが感情や生活と結びついていることが理解されないまま、子どもにとってはつまらないものになってしまいます。これから、文を書いていくうえで、文字が実感と体験を表していることに気づいていくことが、基礎的な力となっていきます。
 また、「そ」を習った時は、もじもじはかせが「そらまめ」と「へそ」を届けてくれました。「そらまめ」がたくさん入っているのを見て、「それなに?」「そらまめだー。」と興奮する子ども達。沢山入っているそらまめを見て、「何粒くらい入っていると思う?」と言うと、「うーん。クラスの人数くらいかな?」と言う声が。「みんなに配ってみればわかるんじゃない?」という声も上がり、配ってみることに。一対一対応の学習です。
 結局そらまめは、24個以上ありました。
 それを、今度は皮を剝いてみます。「私そらまめの皮を剥いたことないなぁ。」「どこから剥こう。」とわいわい言いながら剥いてみます。
 「そ」の文字の学習(国語)、「一対一対応」の学習(算数)、そらまめ自体の学習(総合)とたくさんの学習をしました。すると、おうちで「「そらまめくんのベッド」という絵本の読み聞かせをしました。」とか「さっそく、そらまめを買ってきて家族で皮むきをして食べました。」と連絡を下さるご家庭もありました。
 覚えこむことより、疑問を大事にし、自分の頭で考え、納得する学びを大事にしていきます。
 例えば、「4+2=6」の学習 文章問題を作るとき、数年前の1年生で「4りんのお花と2この花瓶を足して、6と答えた子がいました。桐朋小では、式に単位を付けていくことを大事にしているのですが、そのときに、「4+2=6 で 6何?って答える?」と助数詞が何かを考え合いました。
 式に単位を付けることによって、4りんと2こは足せないことがわかります。計算がぱっぱとできることだけをめざすのではなく、深くわかるということ、なるほどな思える学習をめざしていきたいなと思います。
 一人ひとりの持ち味がちがい、その子によって凸凹があります。
 例えば、お話をするのが得意な子もいれば、あまり話さないけどじっくり考えている子もいます。理解が早い子もいれば、ゆっくりわかるまでじっくり取り組む子もいます。活発で動いているほうが得意という子もいれば、本を一人で読んでる方が好きな子もいます。なので、そういった一人ひとりの得意なところは伸ばし、課題はフォローしてあげられるように、年2回5月・11月の面談の中で、その子にあった伸ばし方、フォローの仕方を一緒に考えていきます。
 あまり先取り学習をしてしまうと、「知ってるー。」とそこで終わってしまう子がいます。その「知ってる」は、やり方を知っているということが多いのです。先ほど話した「4+2=6」はできます。けれど、本当にわかるということを学んだり、共同で学ぶことの意味をちゃんと味わってもらいたいと思います。「やらされ感」が強い子は、その後伸びていかないことが多いのです。6年間、共同の学び、自主的自治的にまなぶことを大事にしていきます。「学ぶって楽しい。」「もっと知りたい、わかりたい。」と思う授業を目指します。

風Ⅱ-122 子どもたちの団活動

演劇団民舞団競技かるた団パティシエ団

 桐朋小学校では、子どもたちの自治的活動を大事にしています。
 子どもたちにとって、大事なことは自分で決めていく、大人の手を借りて実現していく経験は大切です。そうした経験により、自信や自尊感情を育みます。
 さまざまな参加活動を通して、学校や社会のつくり手となっていくための根っこを育てていきます。
 
 4月より子ども団活動を始めました。まずはじめに、子どもたちが作りたい団の呼びかけを行いました。そして、人数や場所などの調整をして活動を開始しました。子どもたちがやりたいものを自ら実現してゆく力をつけ、活動の担い手としての積極性を獲得しています。

 4月、呼びかけられた団です。呼びかけは、その一部を紹介しています。
競技かるた団
「『からくれなゐに水くくるとは』いろいろな人と対戦してどんどん強くなって公開戦に出よう!」
パティシエ団
「みんなで楽しくおかし作りをしましょう! 自分たちが作りたいおかしを提案して作ろう!」
将棋団
「将棋関連ならなんでも出来ます。(中将棋、軍人将棋など…)女子でも大丈夫です」
バドミントン団
「やったことのない人も楽しくできると思うのでぜひ。ラリーやトーナメント戦などもやりたいと思います」
サッカー団
「6年生にも初心者がいるので安心して下さい。上手、下手、関係ありません。試合中心でやりたいと思います」
民舞団
「毎年、運動会で6年生がやる『中野七頭舞』をやります! 6年生になってから焦らないように今からやっちゃうましょう!」
タグラグビー団
「普通のラグビーでいう、タックルのかわりに、タグをとるスポーツです。いっぱい体を動かしたい人はぜひ来て下さい」
コマ・ヨーヨー団
「コマやヨーヨー、ベーゴマなどをいっぱいやって昔遊びをうまくなろう。回せなくても1から教えます」
演劇団
「劇を練習します。そして最後の団活で発表もします。声が小さくても大丈夫! 男女関係なし!」
テニス団
「男女で楽しくできたらいいな!! と思います。最後には試合(ゲーム)をたくさんしたいです」
卓球団
「優しく教えます。2人組を組んでラリーで記録をだしてみませんか? ダブルスもやります」
バスケットボール団
「バスケに興味ある? 男子も女子も大歓迎! みんなで楽しくバスケをし、うまくなる」
The Magic団
「男子女子´ちょい´関係なく、Magicを練習して、任意で先生や下級生にMagicをひろうする」
 今回、成立しなかった団は残念でした。後期にできるといいですね。事前に仲間に呼びかけ、いっしょに活動する仲間を増やしてみてはどうでしょう。

風Ⅱ-121 子どもが子どもらしくいられる時間、空間を

 私たちの園、学校では、〈子どもが子どもらしくいられる最良の時間と空間を大事にしたい〉と考えています。小学校では、〈放課後も、ゆったりしたり、夢中になって取り組める時間、空間を保障〉したいと考えます。
 そのことの大切さを、この春に卒業した子どもから教えてもらいました。作者は、自分らしさを豊かに育んでいました。

   私とダンゴムシ
                            2016年度卒業生

 私は、ダンゴムシが大好きです。
 幼稚園生の頃、学校でダンゴムシが沢山いる所を発見しました。そこは購買部の前のレンガの道で段差の間に穴があいてる所です。ある日、天気があいにく、雨でレインコートを着ていました。母に内緒でダンゴムシを家に持って帰りたくて、レインコートのポケットにダンゴムシを、数十匹入れて帰りました。電車に乗って座っている時も、ポケットをおさえて、ダンゴムシが外に出ないようにしていました。とてもドキドキしていました。
 帰宅して、しばらくすると母の悲鳴が聞こえてきました。この後、どうなったかは読者のご想像にお任せします。
 小学校低学年の頃は、自然広場の大きい石の裏にダンゴムシがいて、遊んでダンゴムシの行動を観察していました。例えば石の上や、葉っぱの上、毛糸の上、木の上、などに乗せて見ていました。その中でも毛糸の上に乗せた時だけ、ダンゴムシが動かなくなり、じーっとしていました。具合が悪くなったと思い、土に返してあげたら急いで逃げてしまいました。きっと毛糸の感触が不思議だったのかもしれません。
 高学年になると、ダンゴムシの食べ物について興味がわいてきました。与えてみた物は、にんじん、レタス、枯れ葉、じゃこ、パンなどを与えてみました。その中でも特に喜んで食べていた物は、パンでした。とても意外でした。パンをあげてみたら、お腹が空いていたみたいで、ムシャムシャ食べていました。どうやって食べているのかな? と思い、見てみたら口を上下に開いて食べていました。私の小指ぐらいの大きさのパンを四~五分ぐらいで完食してしまいました。
 また、手の平で出産したこともありました。このダンゴムシは、私が下駄箱で飼っていたダンゴムシです。たまたま手の平に乗せて遊んでいる時、私が、あお向けにしたら急にお腹に切れ目が入って沢山の赤ちゃんが出てきました。大きさは一ミリ程度で、色は薄い黄色で目は黒色でした。静かに元に戻してあげました。翌日、自然広場に返してあげました。無事に成長しているといいです。
 また、顔にダンゴムシを乗せて遊んだこともありました。ダンゴムシは足が十本以上生えているのでとても、くすぐったかったです。でも、友だちの前でやると気持ち悪いと思われるので、これは一人でやる遊びと決めていましたが、友だちの〇〇ちゃんだけは、「それいい考えだね」と、言ってくれました。とてもうれしかったし、自信が持てました。私も、これから色々な人と出会うと思いますが、まず相手を否定するのではなく、できる限り認めてあげる努力をしたいと思います。
 今まで、ダンゴムシと遊んでいて、自然とオス、メスのちがいやワラジムシとのちがいを学びました。まず、オスとメスのちがいですが、オスは見た目が黒くて、お腹をさわると固いのです。メスは見た目がオスほど黒くありません。お腹にふれると少しやわらかい感しょくがあります。また、ダンゴムシと似ているワラジムシという虫がいます。けれどワラジムシはダンゴムシのように丸くなれません。これがワラジムシの特徴です。
 図鑑をみれば、詳しく載っていますが、私は遊びを通して自分で見たり、触れたりすることによって自分なりに学べたと思います。こんな小さなダンゴムシから、八年間色々なことを知ることができました。まだまだ知らないことも沢山あると思うし、これでダンゴムシの全部の観察は終わらないと思います。中学生になったら生活が忙しくなると思いますが、たまに時間をみつけて、ダンゴムシの観察をしたいと思います。休み時間に、たまたま友達がいなくてもダンゴムシが、ずっと今まで八年間いてくれて、とても心強かったです。

ダンゴムシ
手の平乗せて
遊ぶけど
くすぐったくて
たえられない
ダンゴムシ、今までありがとう。

風Ⅱ-120 ´染井吉野´について

アスレチック付近の´染井吉野´マイツリー研究ノートより幼稚園玄関前の´染井吉野´園庭のさとざくら低学年校舎~高学年校舎のさとざくら5年生と1年生の学校めぐり

 桐朋学園にある´染井吉野´。今年は例年に比べ、遅くまで咲いていました。入学式、入園式は、´染井吉野´が咲いているなかで行うことができました。
 4年生が『マイツリー研究』をしています。学園にある木の中から自分の好きな木を選び、1年間かけて観察、研究をしていきます。私もその研究に参加し、´染井吉野´を調べてみたいと思いました。岩波新書の『桜』(勝木俊雄著)を読んでみました。
◆名前の由来
 江戸染井村から売り出された吉野桜(奈良県の桜の名所である吉野にちなんだ名称)で´染井吉野´ということでした。明治10年代、東京帝室博物館(東京国立博物館)天産部職員の藤野寄命(きめい)氏が上野公園の桜を調査し、1900年日本園芸雑誌に´染井吉野´と命名したそうです。見栄えの良さや成長の早さなどから全国にひろがったそうです。
◆なぜ同時期に咲くのか
 どうして´染井吉野´は同時期に咲くのだろうと思っていました。勝木氏によれば、´染井吉野´は「接木によって増殖され、すべての個体が同じ遺伝子をもつクローン」いうことが理由としてあげられていました。「新しい個体は、接いだ部分から下側の根の部分は親木と異なるが、接いだ部分から上部は親木とは変わらない形質」をもち、「同じ形態をもつ花をつけ、同じタイミングで一斉に咲いて一斉に散る」と言います。ちなみに、種子で増殖したサクラの場合、一斉に咲くことはないそうです。
◆学園の´染井吉野´は大丈夫か? 樹齢60年説に関して
 毎年きれいな花を咲かせている´染井吉野´。幼稚園玄関前の´染井吉野´は古木となりました。台風で枝が折れてしまうなど、枯れて倒れたりしないか心配されています。「ソメイヨシノ寿命60年説」も気になります。
 勝木氏によれば、「染井吉野は実は長命の樹木であり、生き物としてみた場合、数十年といった短い寿命であるとは言い難く、短命説は明らかに誤解である」と言います。弘前公園の´染井吉野´は1882年に植栽されたという記録があり、小石川植物園でも100年以上であると言います。
 勝木氏は、´染井吉野´について「植えてから20~30年ぐらいで最も見頃な状態」となり、その後は「花つきが悪くなり、花見の対象というモノとしての寿命が尽きたとみられるようになる」というのが正しい捉えではないかと言います。そして、「よく手入れがなされれば寿命は延びる」とも。そのように考えれば、玄関前の´染井吉野´も大切に育て、これからも私たちの身近にいてほしいと思います。
◆さらに知りたいこと
 現在、満開の〈さとざくら〉についても調べてみたくなります。「さくら」を研究対象にひろげてみようかと考えます。「桜はどのようにして春を感じ開花するのか」「毎年ほぼ同じ時期に開花するのはどうしてか」など不思議です。
 勝木氏は、「桜の花の花芽は、咲く前年の夏にはできている。葉のつけ根に小さな突起がひとつ生じ、これが冬芽となる。花が伸びるものを花芽、葉がつく枝が伸びるものを葉芽という。/通常の花芽は夏期にできたあと、翌年の春まで休眠する。(略)葉で生成されたアブシジン酸という植物ホルモンが、冬芽の成長に必要なジベレリンの作用を抑制するため、冬芽は休眠する。(略)冬期の低温刺激によってアブシジン酸が減少するとともにジベレリンが増加し、冬芽の休眠が解除される。休眠が解除され、暖かくなると冬芽が成長し、やがて開花する」と言います。1年間定点観察などもして捉えてみたいと思います。

風Ⅱ-119 初等部の保育、教育で大切にしたいこと ―1人ひとりの、幸せな子ども時代のために― 

染井吉野が咲いているなか、入園式を行うことができました(4月13日)チューリップが満開です(4月17日)さとざくらが咲いてきました。幼稚園園庭(4月17日)低学年玄関のさとざくらも咲きました(4月17日)ゆり組(5歳)の子どもたちが新プレイルームで遊んでいます通園、通学路で、2年生が植えたチューリップが咲いています2年生の皆さん、入学式でお祝いの表現をありがとう5年生パートナーの皆さん、ありがとうはじめての教室で、クラスのみんなと出会いましたこれから入学式会場ポロニアホールに向かいます朝早くから2年生が1年生を迎えようと張り切っています自然広場のモモもとてもきれいに咲いています

 2017年度がはじまりました。どうぞよろしくお願いします。
 初等部の保育、教育で大切にしたいことをお伝えします。ここに掲げたことを、日常の生活、活動、授業において実現できるようにすすめていきます。

 初等部では、子ども一人ひとりが、現在(いま)を充実させて生きること、その子らしく生きることを大切にしていきたいと思います。

1 桐朋幼稚園の保育、教育で大切にしたいこと
 保育、教育目標は、
●主体的に取り組み、社会性を持つ子どもを育てる
●心の豊かな子どもに育てる
です。目標を実現していくために、8つの重点をもとにすすめていきます。
① 原点に子どもを
 園生活のすべての内容、方法について常に「子どもを原点において考える」ことを大切にします。
② 主体的に取り組む気持ちを育てます
子どもが自らやってみたいことを選び、堪能できるようにします。遊びや生活、活動に対して自らやってみようとする気持ちを育てます。
③ 取り組みの過程を大切にします
 子どもが失敗しても、繰り返しやってみようとする姿勢を大切にし、少しずつ自信を持てるようにしていきます。
④ 生きるために必要な力を育みます
 幼児期は人間としての基礎を育む時です。子どもが体験を通して、生きるために必要な基礎的生活力の習得を図れるようにします。また、人と気持ちよく生きようとする中では、楽しいことばかりではなく、疑問に思うことや課題に向き合うこともあります。そうした時に自ら考え、判断し、行動する力を育むことを大切にします。
⑤ 感性を育むことを大切にします
 子どもが身の回りにある環境に、見ること、触れることなど、五感を働かせて自ら関わろうとする力を育みます。
⑥ 人との関わり合いを大切にします
 子ども同士が関わり合う中で、喜び、楽しさ、ぶつかり合い、ままならない思いをすることもあります。そのようなことを通して互いの気持ちに気づき、育ち合う、支え合う関係作りを目指していきます。
⑦ 総合的な取り組みを通して、創造することを大切にします
 園生活は、「遊び」「生活と仕事」「題材による活動」が相互に関わり合っていきます。こうした生活を通して、様々なことに思いを巡らせ、試してみたり、やり直してみたりすることといった、子ども一人ひとりの発想とその取り組みを大切にします。
⑧ 子どもの育ちを支える、大人同士の結びつき
 一人ひとりの子どもがゆっくりと成長することが出来る様に、保護者と幼稚園、また保護者同士が連携し、共同することを目指していきます。
 
2 桐朋小学校の教育で大切にしたいこと 
 教育目標は、
●子どもを原点にした教育の実現
●社会の主人公となりゆくための根っこを育てること
です。目標を実現していくために、
●子どもを原点にし、一人ひとりに寄り添います
 子どもは、一人ひとりがかけがえのない価値を持っています。子ども自身が自分の、そして他者のかけがえのなさを深く信頼できるようになることを大切にしています。
 私たちは、どの子も人として尊び、子どもの姿から常に教育を見直していきます。
●一人ひとりの子が、社会の主人公となりゆくための根っこを育てます
 私たちは、幸せな子ども時代のために、子どもが学校生活をたのしいと思えるようにしたいと考えます。そのことが、一人ひとりの子が、社会の主人公となりゆくための根っこを育てることにつながると考えます。そのために、教職員が個性豊かに協働します。

① 学ぶことはたのしい!
 子どもたちが、学ぶことはたのしいと思い、学び続けようとする姿を大切にしています。また、ものごとを考え、判断し、行動する力を育みます。そのためには、子どもの意欲をかき立て、子どもの疑問を大事にし、子どもが自らの課題を見つめ、選択して学んでいくことを大切にします。
② 子どもたちが協同で学ぶこと、働くこと、遊ぶことを大切にしています
 違いを大切にしながら、集団で学ぶこと、働くこと、遊ぶことを通して、お互いの良さを共有し合う関係を育て、自分らしさを育みます。
③ 子どもの自治的活動を大事にします
 子どもたちにとって、だいじなことは自分たちで決めていく、大人の手を借りて実現していくことを経験します。さまざまな参加活動を通して、学校や社会のつくり手となりゆくための根っこを育てます。
④ 学びと同じように遊びを大切にします
 子ども時代に、たっぷり遊び、心とからだを耕すことはとても大切なことです。遊びを通して、創造力、自立心、連帯、責任感、自主性、選択する力など、さまざまな豊かな力を育てます。
⑤ 私たちの教育はけっして急ぎません
 このことは、単に学習のスピードを遅くするということではありません。子どもの生涯にわたる根っこは何かを考え、子どもの発達課題に応じて必要な時間と手間をていねいにかけて教育していきます。
⑥ 子どもの発達にあわせた教育課程の自主編成教育を行います
 子どもの身近にいる私たちが、芸術や科学の成果を大切にしながら、子どもの発達にあわせた教育課程の自主編成教育を行います。
⑦ 実際に「行うこと」を追求します
 学童期において、1)自然そのものとふれあうこと 2)実際に事物にふれ、操作をすること 3)身体をくぐらせること は、とても大事なことです。学年が進むにつれて、抽象的な概念や法則化などを、実際に「行うこと」を大切にしながら学びます。
⑧ 学びの過程や意味を大切にします
 取り組みの過程で、試行錯誤すること、時には失敗することも大切にし、時間がかかっても身体を通してわかる、できることを育みます。とりわけ、総合で学習の意味=身近な生活とつながる、実際の現実世界の課題とつながることを重視しています。
⑨ 平和を希求し、一人ひとりの子どもが平和のつくり手として社会に参加できるような根っこを育てます
 身近な友だちとの葛藤を解決することや、世界や日本の平和について積極的に考え合うことなど、お互いの気持ちや考えを伝え合い、理解し合う機会を大切にします。
⑩ 子どもが育つ環境をつくりあげます
 子どもが子どもらしくいられる最良の時間と空間を大事にします。教室は、授業や活動に応じて変化させ、自分たちの生活しやすい空間へとつくりかえることができます。放課後は、ゆったりしたり、夢中になって取り組める時間、空間を保障しています。
⑪ 親と教師、親と親は、子どもの教育のために結びあいます
 大人の役割として、その子その子の成長を見守り、援助していきます。子ども一人ひとりの「最善の利益」とは何かを考え、それを実現するために共同します。

 連日、シリアにおいて化学兵器が使用されたという報道がされています。「現場にいた子どもたちが毒ガスを吸い込んで命を落とした」とあり、子どもの写真も掲載されています。人権監視団によれば「死者のうち少なくとも子どもが30人、女性が20人を占め」るといいます。世界の平和を実現するために、暴力的解決ではなく、子どもたちと考え合っていきたいと思います。 

 

風Ⅱ-118 みんなの声を大切に

桜が満開のなか、2017年度の始業を迎えました自然広場に設置した卒業記念品の時計幼稚園の第一期改築工事の様子から竹楓荘を解体し、子どもたちの広場【自然ひろば】になりました

◆みんなの声を大切に。「卒業記念品」
 3月17日、第58期の卒業生・保護者の皆様より、『自然広場用 壁掛け時計』をいただきました。そして、3月23日、自然ひろばに設置しました。
 桐朋小学校では、2016年度、「みんなの声」で学校を創っていく取り組みを大切に行いました。今年度も取り組みます。
 この時計は、4年生より出された願いを理科園・自然広場委員会で受け止め、全児童の希望により設置することができました。

 理科園・自然広場委員会の6年が、卒業対策委員の保護者の方へお願いをしたときのことばです。
「4年生から自然広場によく見える時計を置いてほしいという意見が出ました。 全学年に意見を聞きに行ったところ、全クラスが賛成でした。
 自然広場には時計がなく、チャイムも聞こえないので、授業に遅れてしまう人などもいます。
 私たちも休み時間などに自然広場で思い切り遊べたら良いと思っています。そして、委員会で話し合った結果、自然広場に時計を置くことにしました。
 なので、卒業記念品として自然広場に置く時計をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。」
 卒業生・保護者の皆様、ありがとうございました。

◆春休みの工事
<幼稚園の改築>と<自然広場拡張>
 初等部では、4月、皆さんを迎えるために、3月15日より4月9日まで、大きな工事を行いました。
新しくなった初等部での生活をたのしみにしてください。

◇幼稚園では、これまでプレイルームだった部屋を【4歳26名の部屋】にかえました。これまで教員研究室だった部屋を【新 子ども図書室】にしました。これまで図書室だった部屋を【新プレイルーム】にしました。

◇幼稚園、小学校では、自然広場の横にあった竹楓荘を取り壊して、更地にしました。自然広場をひろげました。自然と触れ合い、友だちといっぱい遊びましょう。
 子ども時代に、たっぷり遊び、心と身体を耕すことは大切です。

 コラムを見てくださる皆様、2017年度もどうぞよろしくお願いします。

風Ⅱ-117 卒業おめでとうございます

3.17 卒業おめでとう杏の花が満開で、お祝いしてくれましたいろいろな学年がプレイルームでまとめの会を行いました6年生のまとめの会より4年生のまとめの会よりこぶしの花も満開です2月の休日。3月に結婚する同窓生のために仲間が集まりました、思い出ビデオを撮るために、当時の恰好で20年以上ぶりの竹馬。乗り方を覚えていました

 皆さん、卒業おめでとうございます。ご家族の皆様にも、お祝いを申し上げたいと思います。お子さんのご卒業おめでとうございます。卒業は、一人ひとりにとって大きな育ちの節目であり、保護者の皆様にとって、私たちにとっても、大きな育ちの節目です。
【入学】
 皆さんが入学したのは2011年4月でした。その前、3月11日に東日本大震災がありました。たいへん大きな被害が出て、6年たった今も苦しみ、悲しみを抱え、生きている方がたくさんいます。大地震や原発事故により、私たちの学校でも入学式を無事に行えるのか、何かあった場合の対応など、子どもたちの安全を深く考えたのでした。何よりも、私たちは子どもたちがいてくれること、子どもたちと過ごす日々の尊さを感じたのでした。
【6年間を振り返ってみて】
 さて、皆さん、この6年間を振り返ってみましょう。がんばったことや成長したと思うことは何でしょうか。(※)
 友だちとの関わりで変わったことは何でしょうか。(※)
 (※は、風Ⅱ-116「2、もうすぐ卒業生より」に掲載)

 桐朋小学校では、〈自分が自分であっていいというおもい〉を育むこと、「はやくやる」ことや「できる、できない」という結果ばかりに目が行くのではなく、取り組む過程を大切にし、できないことや失敗することも大切にしてきました。良いこと、頑張ったこと、 優れていることも大切にする、失敗の経験や、否定的な気持ちも含めて表現し、それも認めながら生きていけることを大切にしてきました。皆さんとの関わりでは、「みんなの前では声に出せない心の声、一人ひとりの声を大切に、受け止めてほしい」、「一人ひとりの存在を大切にすること、人との関わりを考え、他者を大切にすること」などを大事にしたいと考えてきました。
 学習では、知的好奇心やくいついていく力、コツコツと努力すること、「疑問を持ち、じっくり考えること」、「探究し発見すること、学ぶことのおもしろさや魅力を」、「自分自身の世界を知ること」、「いろいろな人の気持ちや考えを受け止めること」などを大切にしたいと考え取り組みました。
 また、一人ひとりがかけがえなく、一人ひとりが役割をもち、やり遂げることによって自信をもつこと、自己肯定感をもつことを大切にしてきました。6年生では、委員会活動などで下の学年と交わり、たくさんの力が発揮されました。企画、準備、実行、振り返りのなかで、物事を多角的にみる必要性や他者の視点に立つこと、協力の必要性とその方法、見通しを立てることなどをしたと思います。そのような力は、学習を行動に結びつけていく場であり、学んだことと自分たちの生きていく社会を切り結ぶことに繋がっているのです。
【21世紀社会をどうつくるか。その担い手になってください】
 今、世界をみると、教育に力を入れている国がたくさんあります。それは、21世紀の社会をどうつくるかという課題からです。人口問題、食料問題、環境問題、エネルギーの問題、戦争や紛争、テロの問題、格差の問題などがあり、地球を持続していくために、そのような課題をどうしていくのか、担い手を育てなくてはなりません。桐朋小学校の教育目標「社会の主人公としての根っこを育てる」ことにも繋がります。
 では、どのように育んでいくのかについてです。たとえば、戦争や紛争、テロの問題について考えてみます。
 皆さんは、夏に戦争体験の聴き取りをしました。
「おじいちゃんが初めて国民学校に通った時の写真を見せてもらいました。胸についている白い布は空襲で怪我をした時や死んでしまった時、どこの誰かすぐわかるように名前と住所と血液型が書かれているそうです。脇に抱えているのは空襲に備えるための防空頭巾で、通学の時には必ず持っていかなければならなかったそうです。おじいちゃんは、子どもがこんな姿で学校に行くような日は二度と来ないでほしいと言いました」「紛争が今も各地で起きていて、一般市民がまきこまれる悲惨な事件が続いています。なので、平和を築くためにはどうすればいいのか、考え続けてほしいです」(祖母や祖父から「子どもたちに伝えたいこと」)
「ぼくは戦いたくないし、親がいなくなったり離れたりするのが嫌だし、これからもふつうに生きて生きたいから、ぼくは戦争が起こるのがいやです。ぼくのパパは大人になったら戦争が起こるかもしれないと言っていました。夏休みに資料館に行った時、色々悲惨な物があって、これが本当にこうなったと思うと、怖くて夜も眠れませんでした」(『戦争の学習から学んだこと、未来につなげたいこと』)
 このように歴史を知ること、考えてみること、調べ理解を深めること、自分の考えを表現することなどを続けていくことだと考えます。
【かけがえのない命を大切にしよう】
 自分史では、一人ひとりのかけがえのない命、存在を考えました。
「私を授かる前、母のお腹に三回赤ちゃんが来たけれど、上手く育たなかったから、私の誕生を親戚のみんなが喜んでくれた」「私の前にはもう一人赤ちゃんがいました。しかし、その子は生まれる前に死んでしまい、家族にとって待望の赤ちゃんでした」など、一人ひとりの命の誕生にはたくさんの願いがありました。誕生してからは、そのままのあなたでいい、あなたのままでいいという大きな安心と、あなたがいてくれる幸せのなかで育ってきたのだと思います。

 保護者の皆様のおかげで、本日、卒業式を迎えることができました。6年間支えていただき、お世話になりました。ありがとうございました。

 これから新しい世界にとびたつ皆さん、自分らしく生きること、一人ひとりちがうことの豊かさを大切にし、かかわり合い、折り合いをつけながら、自分を成長させていってください。
 卒業おめでとう! (3.17 卒業式でのことばより)

 

風Ⅱ-116 修了、卒業、進級(幼)、おめでとうございます

6年生を送る会-希望をのせて風船とばし5年生、朝早くからの準備をありがとう幼稚園の園庭より民舞団の公開練習新しく手作りのゴミ箱を作っていただきました。ありがとうございました。大切に使います友だちと協力して衣装をつけていきます進級修了おめでとう!あんずが満開になりました

 修了、卒業、そして進級は、その子その子にとって大きな育ちの節目です。保護者の皆さんにとっても、これまでの子育てを振り返り、新たな節目となるでしょう。修了、卒業、進級、おめでとうございます。

1、幼稚園の修了を迎えて -幼稚園2年間で、保護者の方が感じたことより
◆◇「他人をうらやんだりせず、ブレない自分を持っていられる強さ」は、おそらく幼稚園生活で母子共に学んだものなのではないかと思います。子どもの世界を大切にする感覚・本人を信じて待つ大切さを得たことは、何よりもの宝です。 ◇◆電車に乗って通園した二年間、よく頑張ったと思います。母も。通園までの二人の時間、とても大事で、折り紙、本、あやとり、楽しかったです。 ◆◇保育園の頃から、我が子は割と何でも要領が良く先生の指示通りにできていて、私もそれが良い事だと思っていました。また仕事もあり時間の余裕がなかったので、早く、テキパキと何でもやってほしいと思っていました。しかし、その生活の中で我が子が本当に好きなことや彼女の思いに気づけていませんでした。幼稚園での2年間で、誰かと比べたり、せかせたりすることなく、「今」を大切に子どもと向き合うことを学びました。 ◇◆自分に自信を持つようになったと思います。また、自分の考えや思いを伝えられ、またその思いを仲間が受けとめてくれ、楽しくすごしているんだなと思います。 ◆◇大好きなコマの遊びでは、集中して取り組むという力をつける事ができました。色々な技を先生から教わり、家でも練習をし続ける毎日。出来るようになり、「見て見て」とうれしそうに言ってくる様子が私もうれしく、頑張れば何だってできるんだ、ということも学んだようです。 ◇◆思い通りにならない場合に、気持ちをコントロールできなかったり、子ども同士ぶつかり合いになったりすることが多かったのではと思います。子ども同士のぶつかり合い、トラブルになった際に、解決方法を子どもに任せることはとても難しいことだと思いますが、その分学ぶことが多かったと思います。2年間で学んだことは、今すぐ成長として表に出ていなくても今後の成長過程でプラスになると思います。 ◆◇自分が困っているから助けて、と周りに頼むことも、桐朋の子どもたちから学びました。コマ、工作、縄跳び、歌など色々な活動の中で、それぞれ得意不得意があると思いますが、優劣をつけるのではなく、上手な子にやり方を聞いて、自分もできるように努力する、周りもそれを応援する、そんな姿から学びました。子どもと一緒に大きく成長できた2年間でした。 ※お一人おひとりの書いてくださったのを読ませていただきました。ありがとうございました。

2、もうすぐ卒業生より -『自分史』などから
 卒業を迎えた6年生が、自分や友だちの変化、成長をどう捉えているのかを紹介します。6~8年間のなかで、かけがえのない一人ひとりが、他者とかかわり、折り合いをつけながら変化、成長していることが読み取れます。

●○桐朋幼稚園の時、誰とも話せなかったけれど、勇気を出して前から気になっていた子に話しかけたら友達になってくれた。 ○●恥ずかしがり屋で、全部『ママー』だったけど、今はたくさんの人としゃべれる様になった。 ●○入学した時、極度の人見知りだったけれど、今は少しでも多くの人と知り合いたいと思っている。 ○●1、2年生の頃は人の前に出て話すことなんて絶対出来ないほど恥ずかしがり屋だったけど、今は全然平気になった。 ●○1年~2年はあまりふざけるなど、友だちと楽しく遊べなかったけれど、3年~6年ではふざけられるようになった。 ○●昔はすごく泣いていたけれど、今は泣かなくなった。 ●○人の意見を聞くようになった。 ○●少しだけ相手の行動や意見を尊重するようになった。 ●○幼稚園の頃より人の事を考えられるようになったと思う。 ○●昔は、すぐ人に頼っていたけれど、今は結構自分で判断できます。 ●○3、4年までは、仲の良い友達が他の子と遊んでいると、すぐ焼きもちを焼いていたけれど、今ではそんなことで焼きもちを焼いたりしなくなりました。 ○●判断力がつきました。好き嫌いやこばむことが減った。 ●○身長がかなり伸びた。足が速くなった。 ○●毎日たくさん自然広場で川を渡ったり木に登ったりしていたからか、運動が好きになった。 ●○□□は桐朋幼稚園の時、おとなしかったけど、今では何でも意見を自分から言って変わったな。 ○●◇◇は、1、2年の時すぐ泣いていたけれど、6年間であまり泣かなくなった。 ●○▽▽と6年間同じクラスで、1、2年の時は正直いって怖くて、すぐ暴力をふるうようなイメージだったけれど、今はすごく面白いし、すごく変わったなって思います。 ○●昔の◇◇ちゃんは、あまりクラスの人(全体)の前で発言できていなかったけれど、今はちゃんと発言してくれます。