桐朋小だより

2020.2.5

3年生

仙川商店街まとめ発表会〜共に創り上げるということ〜

今日は3年生の商店街見学・学び発表会(社会)です。

 

自分達が生活する仙川を支える商店街で働く人たち。

 

9グループ9種類のお店へ、それぞれインタビューしに行った時のまとめ活動報告です。

以前までは一人一つ作り上げるまとめ活動(新聞・ポスター・地図)だったものが、今回は4人で一つのまとめ動画を創り上げることにレベルアップ。

子ども達にとって大きな挑戦でした。

 最初は目を輝かせて喰いついていた動画作りも、0から創り上げるコマ作りや、テーマ決め、せりふ、構成、役割分担、演技、流れの作り方、、、たっくさんの“初めて”にぶつかります。

それだけならいいものの、グループのメンバーとの方向性の違い、考えの違い、温度差にぶつかり、悩む子も多くいました。

「一人なら楽なのに・・・」動画作成の途中、ふとこんなことを漏らした子がいました。

本当にそうだと思います。

だからこそ今回やりたかったのは、「一人じゃできないこと」。「4人だから完成できること」です。

自分が伝えたい内容は、グループの仲間も伝えたい内容とは限りません。

自分のやりたい表現が、ほかの人も同じやりたいだとは限りません。

ここで、自分の“当たり前”“普通”が通用しないことを学んでいきます。

他者と共同することの難しさを実感します。

 

しかし、拙いながらも、自分達の手でゼロから創り上げた一つの作品。

もしかしたら、一人の方がクオリティの高いものができたっていう子だっているかもしれません。

しかし、発表会で自分たちの動画を見るときの表情、

思わずグループの仲間と笑い合ってしまうこと、

漏らしてしまう声。

その全部を“共有”できることの喜び。

“協同”することの苦しさや、やりがい。

「自分の動画を見ていて恥ずかしかったけど、これがこのグループの特徴って感じがした。」

「自分たちじゃ全然思いつかないアイデアがいっぱいあった。みんなとてもがんばったな〜。」

「全部のグループおもしろくて、もう一回見たかった。作るのは、一人じゃできないことを知った。」

「いろいろあったけど、達成感がある。さいこーー!」

あぁ、これを感じてみてほしかったんだなぁと、今しみじみ思います。

 

発表会はお家の方も来てくれて、グループの動画1つ1つにメッセージをくれました。

何かを発表したとき、何かをアウトプットしたとき、

「受け止めてくれた」「この人の心にはこう映ったんだ」「受け手にはこんな印象を与えたんだ」

相手から何かを返してもらうことは学びの一つであり、次への原動力となる、と考えています。

その表現が、時間をかけて想いを込めたものならなおさら、もらった言葉は全て、一生の宝物になります。

 

お弁当の時間、お家の方からの言葉を大事そうに見つめる子ども達。

いろいろあったあの子も、恥ずかしそうにはにかんで、その顔は頼もしく見えました。

忘れられない一ページです。

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