2019.5.14

新しぜんひろばと子どもたち [Ⅱ-193]

 5月より、新しいしぜんひろばでの遊びや活動がはじまりました。久しぶりに木登りやブランコを楽しみ、新しくなった丘での登り降りや土管くぐり、広くなった池で楽しんでいます。すでに「池ポチャ」した子がたくさんいます。 

 子どもたちは、新しぜんひろばづくりへの願いとして、ゴロゴロできる芝生にしたい、池で魚を飼いたい、木のぼりができる木を増やしたいなど、語り合ってきました。 

 私たち職員は、「これまでみんなで大事にしてきたしぜんひろばに近いものを創りたい。」「みんなが冒険できたり、ゆったりできる森に育てたい。」「自然の中で発見したり、自分たちで遊びを発明したりする可能性の広がる場所にしたい。」「新しいしぜんひろばを子どもたちと一緒に考え、つくっていきたい。」と願い、取り組みをすすめていきます。

  以前の自然ひろばは、1998年にできました。下の左の写真は当時の様子です。樹木が少なかったのですが、卒業生や調布市、東京都からさまざまな樹木が寄贈され、立派な雑木林に成長し、子どもたちにとってかけがえのない場となりました。

 低、中学年時代、いっぱい楽しんだ場所を、高学年になると今度はみんなでたのしめる場所にしようとしています。下の右の写真は、広くなった池の清掃をしてくれた5、6年生です。私たちの学校は、子どもたちにとって大事なことは自分たちで決めていく、大人の手を借りて実現していく経験を大切にしています。さまざまな参加活動を通して、学校や社会の創り手となっていくための根っこを育てたいと考えます。

 残念ながら、現代社会のなかで、自分たちであそびや活動をつくる空間、時間がなくなってきています。子どもたちがしなやかな体、文化をたくさん刻み込んだ体を自然と身につけていくことができなくなっています。もっと工夫しよう、考えよう、そういうことが楽しくってしかたない、考えたら何とかなるということを身に着けるチャンスが少なくなっています。しぜんひろばでいっぱいあそんで、あそびこんでほしいです。

 子ども時代こそ、直接経験を通しての感受性、感性を育みたいです。知識、情報が溢れるなか、理屈抜きで感じとる経験をしてほしいです。不思議、おもしろい、近づきたい、触りたい、もっと知りたいなどの気持ちと行動をたくさん育ててほしいと思います。私たちは、子どもたちが成長する環境を整えていきます。※一番最後の写真は、前のしぜんひろばにあった池で、3歳児の子たちが遊んでいる様子です。

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