2018.1.10

コラム

その気になる、わくわくする[Ⅱ-143]

 あけましておめでとうございます。3学期もどうぞよろしくお願いします。
 今年も、一人ひとりがいただいた命を大切に育み、自分らしく命を生き生きと輝かせていってほしいです。
 友だち、学級や園・学校のなかま、おとなとかかわり、ちがいを認め合い、豊かな世界をつくっていきましょう。

 いただいた年賀状を紹介します。たくさんの〈願い〉が書かれており、大切にしてほしいと思いました。 
・4月から、たのしいことがいっぱいありました。今年も、しぜんひろばでいろんな生き物を見つけたいです。
・二年間本当におせわになりました。おかげさまで、たのしい学校生活になりました。これからも、いろいろがんばっていきたいです。
・わたしは学校がすきです。学校でいろいろなことがならいたいです。
・お兄ちゃん、犬どしなんだ。お正月に、ママとお兄ちゃんでケーキをつくるんだ。先生、何食べるの?
・ぼくは桐朋小学校にいっぱい友だちができました。今度、校長先生と遊びたいです。
・桐朋小学校はしぜんがいっぱいで、みんな先生がやさしいので、とてもいい学校だと思います。
・冬休みは、折紙や将棋をしています。早く学校に行きたいです。
・音楽会でほめていただいて、クラスのみんなもすごーいって言ってくれました。みんなと、いろんな人やパパやママ、おじいちゃん、おばあちゃんにもかえってみんなにほめられました。先生のおかげでほめられたんだなーと思いました。
・今年は先生の話をよく聞くようにしたいです!
・ぼくは、テニスとバスケをがんばっています。バスケは、桐朋のチームに入っています。
・いつも楽しいです。以前の音楽会もとてもたのしかったです。今年の目標は、サッカーがうまくなる事です。
・3年生になってもがんばります。
・先生、今年やりたいことは何ですか? 二重跳びをしたいです。
・二学期は生き物がたくさんいたので、友だちとよく捕まえていました。三学期は、生き物が冬眠するので図かんをたくさん読みたいです。
・来年の『なんでも発表会』にそなえて練習しています。
・今年は八ヶ岳合宿があるので楽しみです。
・北陸のお城(特に金沢城)をめぐりたいです。来年は、走る会で一位を取りたいです。
・今年も委員会、よろしくお願いします。
・今年の4月に6年生になります。修学旅行で広島に行くのが楽しみです。
・音楽会の言葉うまくいって良かったです。今年はバド(団活)をがんばります。
・桐朋小も残りわずか、四月からは中学生です。充実した一年にしたいです。サッカーと勉強を頑張ります。
・仙川を離れ、国立に行くので、残り少なくなった桐朋の生活を楽しみたいと思います。
・今年も、来年、再来年も、桐朋をもーっとよくしたいですね!
・昨年は、文化祭委員をやり、クラスで銅賞をとることができました。中3になっても、色々なことに挑戦していきたいです!
・今年で中3になります。また、部活では中学副部長になるので、皆をまとめていけるようになりたいです。

 人間らしさとして、めあてを持ち、主体的に生きることができるがあると考えます。

〈その気になる〉
 私たち一人ひとりには、自分をかえて成長することができる、たくさんの可能性があります。
 カンボジアのトゥン・チャナレットさんという人の話です。ぼくと同じ年齢の人です。22歳の時に、地雷で両足を失いました。現在もカンボジアには400万~600万個の地雷が埋められ、年間に約200人の人が被害を受けています。
 チャナレットさんは両足を失い、おくさんを養えず、子どもの世話をすることができず、おくさんと別れようとしました。自ら命を絶つことを考えたそうです。そうした時に、自分の子どもが、隣の子がおもちゃを買ってもらったことを知って、自分も買ってと言ったそうです。その時に、チャナレットさんは「ああ、おれはおやじだ。おやじの責任あるぞ」という自分の存在感を取り戻したそうです。それから、失われた足の不自由という事実を受け入れて「よおし、俺生きるぞ」と決意して、同じような運命にあっているたくさんの人たちと出会い続けました。そして、車椅子をつくるなど、自分でできる活動をすすめていきます。
 1997年、チャナレットさんは、ノーベル平和賞をもらいました。〈その気になる〉ことのすばらしさを教えてもらいました。

今回の内容は、12月28日に大田堯先生(99歳、教育研究者、東京大学名誉教授)へインタビューをさせていただいたこと、先生の「根源的自発性-生命は自ら変わる」という考え、大田堯自撰集成(全4巻)より学んだことが背景にあります。

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