音楽専攻2012年度海外研修

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8月27日から9月11日まで、音楽専攻海外研修を実施しました。

 今年度の研修旅行は8月27日から9月11日まで、ドイツ・フランスを廻る旅、サブタイトルとして「音楽の都はウィーンだけではない!」というテーマで行いました。前半はドイツ南西部、フランスとスイスの国境に近いフライブルクでレッスンを受ける研修を行いましたが、本学の教育に共感を持ってくださっている先生方にお集まり頂き、充実したレッスンとなりました。今回指導してくださった先生方は、ピアノがヤコブ・ロイシュナー先生(ドイツ国立ケルン音楽大学教授)、声楽が佐藤登和子先生(ドイツ国立フライブルク音楽大学教授)、フルートがヴァンサン・リュカ先生(パリ管弦楽団首席フルーティスト)、ヴァイオリンがイエルク・ホフマン先生(元ドイツ国立フライブルク音楽大学教授)、室内楽がミヒャエル・バウマン先生(ドイツ国立フライブルク音楽大学教授)という素晴らしい方ばかりです。レッスンの最初は緊張していた学生たちも、先生方の温かいご指導に少しづつ緊張もほぐれ、各自がはっきりとわかるくらい上達し、ヨーロッパの空気の中での短期集中による研修旅行の意義を感じる素晴らしいレッスンとなりました。

イエルク・ホフマン教授によるレッスン

ヴァンサン・リュカ教授によるレッスン

 レッスン研修の後、後半の旅はドイツの作曲家ゆかりの地を訪ね各地を回りました。まずは、島国に住む日本人には、なかなか体験することのできない地続きの国境越え。フライブルクからバスで30分行くとライン河があり、橋を渡るとフランスに入るため、あっという間にフランス語の世界になります。ブドウ畑に囲まれた美しい村、リキュヴィールを訪れ、その日はストラスブール泊。その後、再びドイツに戻り、バーデン・バーデンのブラームスハウスを見学して大学の町ハイデルベルクへ。

ハイデルベルクにて

 翌日からは旧東独地域に入り、アイゼナハのバッハの生家やヴァルトブルク城、ワイマールのゲーテハウスやリストの家、ライプツィヒでは、トーマス教会やバッハハウス、メンデルスゾーンの家、シューマンの家、なかなか訪れることのできないツヴィッカウのシューマンの生家と、作曲家にゆかりのある聖地を立て続けに巡り、最終目的地ドレスデンに入りました。ドレスデンは戦後復興の象徴的な町。復興されたフラウエン教会を中心とした街並みは、街並み自体が芸術品。そして、ワーグナーのタンホイザーをはじめ、今でも盛んに上演されているオペラをたくさん初演したザクセン州立歌劇場(ゼンパーオーパー)では、全員でドニゼッティのオペラ「愛の妙薬」を鑑賞。翌日は、フラウエン教会でのコンサートとバレエ公演とに分かれて鑑賞しました。ゼンパーオーパーのバックステージツアーにも参加しましたが、案内してくれた歌劇場の方の説明には歌劇場への愛情と誇りを感じ感動。ゼンパーオーパーは年間公演数がなんと450公演以上。平均入場者数は90%以上。市民が最高の芸術を安い値段で楽しめるよう、州や企業が最大限のバックアップをし助成しているために実現できているとのことでした。これはすごいことです。私達も世界最高のオペラを一人10ユーロ(1,000円)で、しかも素晴らしい席で楽しませてもらいました。

ザクセン州立歌劇場(ドレスデン・ゼンパーオーパー)の前で

 また、近郊の町マイセンでは、これも世界最高峰の磁器、マイセンの工房を見学しました。その作業の工程は大変興味深く、完成品は目の保養になりました。最終日は、全日自由行動でしたが、日曜日であったため、教会のミサに行ったり、美術館に行ったりと一人ひとりがゆったりと過ごし、翌日、帰国の途につきました。
 この研修旅行の一番の目的はヨーロッパの「空気」を感じることです。その空気とは、レッスンや現地の人達との人と人との触れあいで感じるものだったり、作曲家が生きた時代 との歴史的な時間の流れを感じること。そういった意味で、参加者全員が、しっかりと「空気」を感じてくれた素晴らしい研修旅行になったと確信しています。

参加学生の感想

 今回の海外研修では、ドイツの静かな自然に囲まれた街並み、豪華絢爛な教会やオペラハウスがある環境に身を置き、数々の美しい音楽がこの地で生まれたことを実感出来ました。2週間の滞在だったが、レッスンでは今後どのように音楽に向き合っていけばよいかのヒントを頂き、バッハ、シューマン、ブラームス等のゆかりの地を巡り、その作品への理解を深めることも出来ました。ただの旅行にはない充実感のある、価値ある2週間になったと思っています。(音楽専攻2年 臼田恭子)

 海外研修旅行は、音楽・美術・文学・宗教のそれぞれ断片的だった知識が、溶け合ってすべて大きくまとまってくれたという喜びの旅になりました。偉大な作曲家や詩人たちが暮らしていた家、使っていた家具、楽器、歩き回った散歩道、どれもこれも素晴らしかった!ロイシュナー先生のレッスンでは、感性を考えさせられる発見があり、これからの私の課題ともなりました。(音楽専攻2年 武藤あけみ)