芸術科演劇専攻47期卒業公演
『ヴェローナ物語』

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『ヴェローナ物語』

『ヴェローナ物語』  演出:宮崎真子(本学演劇専攻教授)

2月19日(水)・20日(木)に俳優座劇場にて、演劇専攻47期卒業公演として『ヴェローナ物語』を上演しました。

イベントレポート

 2月19日(水)・20日(木)の2日間にわたって、芸術科演劇専攻ミュージカルコース47期生による卒業公演『ヴェローナ物語』を宮崎真子(演劇専攻教授)の演出のもと、六本木俳優座劇場にて上演しました。

 プレイボーイの代名詞である「ドン・ファン」=「ドン・ジュアン」が主人公となって、悲劇的な最後を遂げなければならないはずの、ロミオとジュリエットを救うという愉快で痛快な物語を見事なミュージカル作品として完成させました。

 物語は親の政略で結婚させられそうになったドン・ジュアンが、それを逃れるために美女探しの旅に出るところから始まります。お付きのスガナレルを従えて、いざ出発という時、フィアンセのジュリアンが現れ、「いやぁ、あなたへの結婚祝いのプレゼントを探す旅です」と大嘘をつくドン・ジュアン。しかし、怪しいと思ったジュリアンは男装し、二人の男を追うことになります。
 そして、彼らがたどり着いたのが「ロミオとジュリエット」が住む街、ヴェローナ。ここでドン・ジュアンはマザコンで勇気のない引っ込み思案で物事を知らないロミオ少年の味方に、そしてジュリアンはお転婆で生意気でおませさんなジュリエットの味方についてしまい。婚約者同士が敵同士になってしまいます。

そして、ロミオとジュリエットの非業の死が、避けられない運命と共に劇は進行していくのですが、これはヴェローナ物語。ドン・ジュアンの機転で、ロミオとジュリエットは結ばれ、そのことで嫌っていたフィアンセ、ジュリアンの本当の美しさに気づいたドン・ジュアンとジュリアンも結ばれます。都合が良すぎるほどのハッピ-エンディングですが、それを演じる学生たちの真剣さと、訓練された歌声とダンスが説得力を持たせ。心温まるハッピーなミュージカルに仕上がっていました。
 上演時間はあっという間の2時間30分。夢のように華やかな時間が過ぎたかと思えば、早くも多くの学生たちは卒業です。別れはあっという間にやってきます。この上演が彼らの記憶にどのような形で残り、どのような具合に血となり肉となるのでしょうか。高まった興奮、それが最高潮を迎えたかと思えば突然そのあと、虚構の世界は舞台から消え、そして、あっという間に学園から彼らも姿を消す。毎回卒業公演を迎えるたびに、そのあっけなさ、それだけに残していく印象の強さに圧倒されます。劇場につめかけた多くの観客、昔の仲間、ご家族の方々も彼らのために祈らないではいられないでしょう。そうしたさわやかな印象を残す作品でした。

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本作に関する批評

井上理恵先生blog

 本学非常勤講師:井上理恵先生のblog「井上理恵の演劇時評」に、本作品に関する批評が掲載されています。本公演ならではの魅力や作品に関する解説等を丁寧に書いてくださっているので、ぜひご覧ください。

井上先生blog 『井上理恵の演劇時評』

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