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『美しきものの伝説』
『ブルーストッキングの女たち』

芸術科演劇専攻47期卒業公演
『美しきものの伝説』
『ブルーストッキングの女たち』


『美しきものの伝説』  『ブルーストッキングの女たち』
演出:越光照文(本学演劇専攻教授)

2月23日(日)・24日(月)に俳優座劇場にて、演劇専攻47期卒業公演として『美しきものの伝説』/『ブルーストッキングの女たち』を上演しました。


イベントレポート

 2月23日(日)・24日(月)の2日間にわたって、芸術科演劇専攻ストレートプレイコース47期生による卒業公演『美しきものの伝説』および『ブルーストッキングの女たち』を越光照文(学長)の演出のもと、六本木俳優座劇場にて上演しました。

本年度は『美しきものの伝説』と、『ブルーストッキングの女たち』(作:宮本研)の2作品を一挙に上演するという前代未聞の卒業公演でした。両作品とも3時間を越える長編作品で、越光照文学長の熱血な指導の下、学生たちは大正時代を激しく生きた男女の長大な物語を、若さと情熱と努力によって見事に熱演し、幕が下りました。

『美しきものの伝説』 ・・・ 物語は大正元年、伊藤野枝が社会主義活動家・堺俊彦の売文社を訪ねるところから始まる。無政府主義者の大杉栄や、青鞜のリーダー平塚らいてうとの出会いは17歳の野枝にとっては強烈な体験だ。〈売文社〉〈青鞜〉〈芸術座〉をめぐる男女の出会いと別れが、やがては政治、そして芸術の出会いと別れと交差していく。哀しくも美しい出会いと別れの物語。

『ブルーストッキングの女たち』 ・・・ 美しきものの伝説と同じ登場人物が登場し、大正時代の史実が紡がれていくが、こちらの主人公は〈青鞜〉を中心とした、【女たち】の物語。美しき者の伝説で描ききれなかった。大正時代の強く美しい女たちの悲喜劇としての物語。

 上演時間3時間の作品を昼夜交代での上演。大正時代の汚点である” 大逆事件”や、”甘粕事件”といった現代の学生たちには理解しがたい事件を軸に、政治や主義、芸術に関しての難解な考察がまさに怒涛の如く押し寄せる台本に、文字通り果敢に挑戦している学生たちの姿に、観客一同、固唾を飲んでの観劇でした。一触即発の緊張感の連続は、役者たちの魂のすべてをしぼりつくすような感情移入、立体的な舞台美術・照明・音響の豊かな造形とのコラボレーションの結果、構成されたものです。そして、舞台上に常に「存在」し、その一部始終を目撃し、検証する【現代の若者たち】としてのアンサンブル。この時代を検証する現代の若者が、その時代を演じるというメタ演劇的な構造は、作品をなお深いものにしていたように感じられました。

 石川啄木の書いた「時代閉塞の現状」の、序文に出てくる言葉を学生全員が魂のこもった台詞として叫ばれるオープニングでは、不思議なことに現代日本の閉塞状況に抗うことのできない学生たちとは別人に見えるようでした。
「我々日本の青年は、いまだかつてかの強権に対して何らかの確執をも醸したことがないのである。したがって国家が我々にとって怨敵となるべき機会もいまだかつてなかったのである」

 大正時代について、そしてその時代に生きた人間、死んだ人間、起きてはならなかった事件を本で読んで勉強し、話を聞いて勉強し、そして最後には彼ら自身が衣装を着付け、思想を語り、大音声で大正の流行歌を歌うことで学習し身につけてきた成果が、その思いの強さが、スタッフワーク、演技、すべての要素と絡まって客席に伝わる上演だったのではないでしょうか。
 閉塞した時代、そしてこの厳しい現状としての社会に飛び立っていく彼ら。この作品から得た強い心をもって、しっかりとした足取りで、社会と対峙して欲しいと願うばかりです。

キャスト・スタッフ等の詳細はこちらのサイトから!



『美しきものの伝説』

『ブルーストッキングの女たち』

公演情報はこちらから


本作に関する批評

井上理恵先生blog

 本学非常勤講師:井上理恵先生のblog「井上理恵の演劇時評」に、本作品に関する批評が掲載されています。本公演ならではの魅力や作品に関する解説等を丁寧に書いてくださっているので、ぜひご覧ください。
井上先生blog 『井上理恵の演劇時評』


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