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専攻科演劇専攻試演会『これは白い山でなく』


専攻科試演会「これは白い山でなく」 作・演出 鈴江俊郎教授

6月29日(土)・6月30日(日) 専攻科演劇専攻試演会「これは白い山でなく」を上演しました。


 6月29日(土)・6月30日(日)に専攻科演劇専攻試演会『これは白い山でなく』を上演しました(キャスト・スタッフ等の詳細はこちらから)。作・演出の鈴江俊郎教授の指導のもと、専攻科の学生が役者で、ステージ・クリエイト専攻の学生がスタッフで大奮闘してくれました。山の中にたつ食品工場。若き日の傷心をひきずりっぱなしで婿養子に入ってしまった社長。そしてそこに働きに来る長期バイトたちも恋のことや自分のことで悩み、もがき、手いっぱいだ。もがく。ぶつかる。のりこえようとして苦しい、そういう若者の群像を精一杯の演技で立体化していました。

山の中に立つ食品工場。
その従業員の宿泊施設に、バイトの男女がいる。
山登りに学生時代を費やし、恋人を失った傷心を引きずったまま、山で暮らしたい一心でその工場に婿養子に入ったような男が社長では、経営も順調とは言えない。
バイトの男女もそれぞれが自分のことをうまく処理できないでいて、そのもめ具合、かばいあい具合は滑稽なほどだ。
暖冬でちっとも白くならない山。
皆が困りきって見上げる山は永久に白くなりそうにない予感すらする。
そんな冬。若者たちはもがき、そしてきっと希望の種を拾うことはできるはずだ。

「若い」という字は「苦しい」という字に似ています。進歩したようで、いま、人間の社会では人が人と素直に関係を結ぶのがますます困難になりつつあるのじゃないでしょうか?単なる若者たちの等身大のスケッチ、ということを超えた、現代社会の人間関係の問題に切り込んだ描写。役者たちは笑いも豊かに演じ切っていました。社会からの抑圧を受けて傷つきやすくなっている若者の生態は、この世界の敏感なアンテナのふるえを示しているようです。

四方から舞台を囲むようにつくられた客席には、一歩足を踏み入れただけで、驚かされます。今まで体験したことのない角度と距離からの観劇だった、という声を多数アンケートに寄せていただきました。シンプルな色彩の舞台、それを悲哀感ただよう色調に染め上げる照明。音楽専攻の学生によるピアノの生演奏が場面転換ごとに情緒をひきたてます。演劇が総合芸術であることを惜しげもなく伝えてくれるこの専攻を超えた創作のプロセスは、ほかの大学にはない、桐朋学園短期大学の最大の特徴です。

人は目の前の人とむすびつきあわないといけないのに、素直にことばをつかって、からだをつかって、時間を共有しても上手にむすびついていけない。むすびつきたいと願っているのに。そんなもがき、ためらい、渇望、それ自体が、生きている、ということの証かもしれません。いのちは輝きます。いとおしく、そしてこっけいなのがひとです。明日も生きていたい。これからも生きていきたい。そんなことを強く感じる舞台でした。

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